第百七話
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げる時に使ってた」
「神速・・・武双君って、それだけは持ってないのよね?」
まあ、バリエーション豊かと言っても全てがあるわけではないしな。でも・・・
「それを使って逃げにかかられたら手の出しようがないけど、神速を利用して攻撃してくる程度なら問題ないよ。心眼使えるし」
「そうだったわね。私も会得、試してみようかしら・・・」
なんだかのんきにそんなことを言いながらも、しかしちゃんと書き込む崎姉。
とても見やすく、分かりやすくまとめられているのでかなり助かるな。
「・・・それと、最後にもう一つ。あいつは月齢を気にしていた」
「月齢?それって、月の満ち欠けの?」
「そう、それ。だからもしかすると、月神かそれに準する神から権能を簒奪したのかもしれない。・・・それも、切り札級のが」
そう考えると、今度の二十三日は満月だ。ちょうど梅先輩と出かける約束をした日になるわけなんだけど・・・そこで何か仕掛けてくるかもしれない。
あいつの言い方だと、次は俺に直接来るだろうから・・・梅先輩に事情を話して、協力してもらうのも一つの手か。
せめて、家族からは離れておいた方がいいだろう。少なくとも、アテからは。
「翠刃と紅刃の双剣よ。戦の女神が振るいしイガリマとシュルシャガナの双剣よ。今、我が親族にその力を貸し与えよ」
ひと段落ついたところで言霊を唱えてイガリマとシュルシャガナの双剣を呼び出し、それを左手でまとめて持ってから右手を開き、言霊を唱える。
「雷よ、我が手に集え。集いし雷よ、ここに束ねよ。汝らを束ね、我は武具を作り出す。我が親族の振るいし武具を作り出す。顕現せよ、ウコンバサラ」
唱え終わるのと同時に右手の中にずっしりとした重みが生まれる。雷鎚ウコンバサラ。
「とりあえず、三人にはこれを預けておく」
「出しっぱなしにしていて大丈夫なのデスか?」
「権能使いっぱなしになるし、辛いんじゃ・・・」
「武器を出すだけならそこまで負担ないから、気にしなくていいぞ。武器の権能はどちらかと言うと使う時の消費が激しいし」
そう言いながら二人に向けて双剣を突き出すと、ようやく受け取ってくれた。
ちなみに、その辺りのことを既に知っていたナーシャは何も言わずに受け取っている。
ついでに他の全員の武器も即席工場で新調して配ってから、話が再開される。
「じゃあ、えっと・・・その人が所持していると思われる権能はこの五つ、と言う事なのかな?」
「いや、まだ使ってない権能がある可能性もあるだろう。いつカンピオーネになったのかが分からないんだから」
「本人の談では、まだなって二ヶ月だそうですよ。どこまで本当なのか分からないですけど」
まあ、わ
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