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猫の憂鬱
第3章
―5―
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の二人の愛は純粋なの。」
「ふーん。」
阿保やなー、と喫煙所を出た宗一。時一はにやりと笑い、白衣の胸ポケットから電話を出した。
「聞いた?課長。」
「聞いた、殺す。誰がど淫乱だ。」
あはは、と時一は何時もの、感情篭らない場繋ぎの笑い声を出し、電話を切った。
其れから一時間後、修羅の殺気を纏った課長が科捜研のラボに現れ、怯え逃げる宗一に、血が見たいか?ならば自分の血でも見るが良い、と電気を流し股間を蹴り上げると、晴れ晴れした顔で去って行った。
「誰や…、密告したんわ…、御前か…」
床に伸び、噎せ乍ら時一のスラックスを掴んだ宗一は、溢れ出る唾液を吐き捨てた。
「其れだけで済んで良かったじゃない。」
序でに、バイクのタイヤも、パンクさせた。
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