第3章
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の店のホームページを隅から隅迄プリントアウトした。プリンターから吐き出される紙を眺める課長は一枚一枚龍太郎に渡し、番町皿屋敷、と呟いた。
「駄目だ…、本気で危ない…」
「時いっちゃん先生、呼べば…?」
無言でステンプラーで紙を綴じ、見た課長は溜息を吐いた。
「なんで俺、こんな如何わしいサイト、冊子にしたんだろう。」
「課長ぉ!」
「木島、やるよ。」
「…有難う御座います…」
受け取った木島は十枚余りの其れを眺め、商業コミックもゴミなら此れもゴミ、と加納に渡した。
*****
メール文面を読む時一は、落ちる寸前迄椅子に浅く座り、咥え煙草で考えた。
「宗一ぅ。」
「なんやぁ。」
「一課から苦情メール着てるよ。」
前に座る宗一に電話を渡し、読んだ宗一は、俺の所為やない、と突っ返した。
文面は、お宅の主任の所為で内の課長が聖飢魔IIを歌う、ゴミを量産する、何時も機嫌が良くて気持ち悪い。
「宗一ってなんでそう、昔からさぁ。」
「はあ?勝手に病んでるだけやろ。」
「聖飢魔IIは末期だよ。」
「ほんなら、マリリンマンソン聞きましょー、て返事せぇ。少しマシなるかも知らん。」
「ならないよ…」
煙草を消した時一は天井を仰ぎ、空気清浄機の音を聞いた。
本当に如何したものか。自分の存在が課長にとってどれ程大きいか宗一に自覚が無いだけ質が悪い。
「彼奴昔から俺をレイプすんのん、そっちの方が問題やろ。」
「精神的レイプしてんのはあんただろう。…大体、其れ、レイプじゃないだろう。」
「は、何で。何時も勝手に俺を縛り付けて、自分で入れよるんよ。俺は同意してませぇん。俺、ほんま、何も出来んからな。で、機嫌が悪くなったら、寄って来んな、なんやの。振り回されてんの俺と違うか。」
「立たなきゃ良いじゃん。」
「其れがねぇ、立ってしまうんですよぉ。男って悲しいなぁ。」
「テクニシャンっぽそうだしね。」
「そうなんですよぉ…、顔が又エロいんよな、彼奴。そら立ちますわ。立たん男はもう不能や。」
「宗廣さん、大丈夫なのかな…」
体力的に。
「彼奴は凄いぞぉ、ホンマモンの聖人やぞ。」
宗一曰く、課長を見てセックスしなかった男はパートナーの宗廣唯一人。如何云う意味、夫婦でしょう、と時一が聞くと、ほんまに好き過ぎて手が出せん聖人、そう云った。
「あんた、見習えば。手当たり次第手出して本当…」
「無理無理。此れ外科医の性やな、血ぃ見たら興奮すんのん。後、宗廣がどっかおかしいねん。泣きそうな顔で、止めて下さいって言う、阿保や。ど淫乱がセックスしましょー言うてるのに。」
「ねえ宗一、プラトニックって、知ってる?後、モノガミー。宗廣さんはね、プラトニックでモノガミーなの。君とは真逆なの。課長さんも、プラトニックでモノガミーなの。あ
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