アイングラッド編
SAO編
《圏内事件》7
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て笑顔なんだが……。
「試しにあなたと、なあに?」
「………お、俺と………質問メールを書いてみないか、ヒースクリフ宛の」
「……う、うん。そうした方がいいな。いい考えだ」
悲しいかな相槌を入れることしかできない。
1分で返って来たメールには、離婚時のストレージ扱いについて、詳細かつ簡潔に記してあった。
そして、キリトの疑念を晴らすのに確かなことも書かれていた。
『アイテム分配率を自分0%、相手100%にしたとき、無条件で離婚できる』
つまり、アイテムが受け取れない『死別』は自分100%、相手0%にできるのだ。
「じゃ……じゃあ《指輪事件》の黒幕は……」
「嫌な予感がするな……キリト、先に行け。念の為、援軍を組織してすぐ行く」
「わかった。アスナ、たぶんグリムロックはグリセルダさんのお墓の近くに隠れてる。時間差で来てあぶり出してくれ」
「……わかったわ」
「よし、行くぞ!!」
ったく、今夜はメシ抜きになりそうだな。
「待って!!」
俺とキリトが走り出そうとしたとき、アスナが焦るように呼び止めた。
「2人とも、気をつけてね……」
「「……ああ」」
まったく、ズルいやつだ。ほんの数分前まで(俺達のせいとはいえ)ぶちギレてた相手にそんな心配そうな顔しやがって……。
これから行くところに来るであろうやつらに心当たりはあるが、大丈夫。俺はもちろん、お前達も死なせはしない。
「Wow……確かに、こいつはでっかい獲物だ。DDAのリーダー様じゃないか」
殺人ギルド《笑う棺桶》。そのトップスリーのPoH、ザザ、ジョニー・ブラック。こんな下層を理由なくうろついているレベルのやつらじゃない。
「さて……、イッツ・ショウ・タイム、と行きたいとこだが……どうやって遊んだものかね」
「あれ、あれやろうよヘッド」
待ってましたとばかりにジョニー・ブラックが叫んだ。
「《殺し合って、生き残った奴だけ助けてやるぜ》ゲーム。まあ、この3人だと、ちょっとハンデつけなきゃっすけど」
「ンなこと言って、お前この間結局生き残った奴も殺したろうがよ」
「あ、あー!今それ言っちゃゲームにならないっすよヘッドぉ!」
これがグリセルダとグリムロックの復讐なのかと諦めかけたとき、背中に密着する地面からかすかな震動が伝わってくるのを感じた。
PoHが鋭い呼吸音で部下2人に警告した。
漆黒の馬を駆り、自分達のいる小高い丘のふもとに達した黒衣の乱入者はよく知る人物だった。
停止したときに馬から落ちたのは決まってなかったが……。
「ぎりぎりセーフかな。タクシー代はDDAの経費にしてく
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