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猫の憂鬱
第3章
―4―
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。」
三人は黙って珈琲を飲み、此れは暢気に明日迄報告を待って良いのだろうかと龍太郎は思った。
喫茶店に置かれた時計が軽やかなメロディを流す。確かさっき一度流れた。
一時間置きに鳴るのかと時計に視線をやると、矢張り七時で、丁度聞く事も無くなったので龍太郎は云った。
「もう、家には帰れますので。」
「そうですか、良かった。わらびが心配で。ホテルに預けるの忘れてたのをホテルで思い出して…」
大丈夫かな、と呟くと、猫好き刑事がバッチリ世話してた、と井上が云った。
「そうですか、有難う御座いました。」
深く頭を下げた雪村は席を立ち、店を後にした。残された二人は珈琲を傾け、如何思うと言い合った。
「タキガワ コウジねぇ。」
「御前が知ってる情報。」
「ウィキペディアは絶対に存在しない。作った端から削除されるから。当然、青山涼子のにも載ってない。すげぇサディスト。家に漫画あるから明日持って来てやるよ。」
「漫画家ねぇ。」
超絶サディストの描く漫画とはどんなだ。唯のSM漫画だろうか。そんなの読みたくもない。
煙を吐いた龍太郎は、もう自殺で片付けてしまおうかと脱力した。
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