本編
第一〇話 ハワイ諸島攻防戦
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
両翼は前進!本体と後衛は後退!」
「・・・何とか成功したか・・・」
「ぜ、前方の敵艦隊が両翼を伸ばして半包囲体制を築いています!」
な、新手の敵に意識を集中させすぎたっ!
「新手の敵艦隊!右翼艦隊を突破して回頭して再布陣しています!」
「防御体制を維持しろ!隙を見せればそこから食い破られるぞ!」
だめだ・・・両翼は完全に崩壊している・・・
・・・負けたか・・・
ルーゲル大将は帝国では珍しい平民の将官である。ゆえに貴族からの反発も強く、自分自身いつ貴族に殺されるかおびえる毎日を過ごしていた。今回3個艦隊を率いることとなり、ルーゲルは内心喜んでいた。しかし、率いる2個艦隊の内容はひどいものであった。
配下の2個艦隊は貴族の私兵艦隊であり、連弩は最悪なものであった。ゆえに指揮統制がバラバラでまともに戦っているのはルーゲル自身が率いる艦隊のみであり、そのせいもあってかロンディバルト軍の損害はあまり多くはなかったのである。貴族が手を回したとしか思えないことであった。ルーゲル自身もそのことはよくわかっており、何が何でも勝たなくてはならなかった。
■
「見たか!俺が考案した芸術的艦隊運動の粋を!」
ホーランドが指揮する第十一艦隊は彼が考案した”芸術的艦隊運動(笑)”でガルメチアス軍艦隊の中を荒れ狂っていた。唯一ほんkゲフンゲフンと違うのはこれが彼を独断ではなく、事前に決められた作戦のうちであったことだろう。17時51分にはガルメチアス軍の中央を突破し、右翼に突入していた。
一方、ペルシャールの指揮する第一艦隊とクレムトスの指揮する第五艦隊は第十一艦隊が荒れ狂っている頃、両翼を広げて半包囲体制を築きつつあった。ルーゲルはこれに気づいてはいたが、混乱するこの状況下では命令しても実行は困難でありただ全軍の指揮系統の統一を図る事しかできなかった。
18時30分には第十一艦隊はガルメチアス軍から抜け出し、回頭して包囲体制を完全なものにしつつあった。ガルメチアス軍は3個艦隊のうち二個艦隊が貴族の私兵艦隊であるため、初めから烏合の衆であったものがそれを超えてただの鉄の塊になっていた。ルーゲルの艦隊も両翼に鉄の塊がいる以上自由に動くこともできず、密集してロンディバルト軍の攻撃にただ耐えるしかなかった。
19時24分、既にガルメチアス軍は兵力のうちの7割を失い、組織的な抵抗は不可能となりつつあった。
■ ペルシャール・ミースト
作戦通り、別働隊は敵左翼から突入した。敵は混乱したようだが、その後とんでもない行動をした。敵前回頭だ。死亡フラグと同義語だ。我々は横っ腹を見せている敵左翼を攻撃し、混乱しているところにのホーランドが攻撃して敵の左翼を突破して中央や右翼を『芸術的艦隊運動』でめちゃくちゃにした
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ