第2部
第2話 戦艦三笠、着任
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うに笑顔を浮かべた。
「その艦隊司令官様がなぜ雑草刈りを?」
「いやはや、実は執務中に休憩を取っていたのが副官にばれまして……お恥ずかしい限りです」
「あらあら、でも適度な休息は必要ですものね。
日頃から激務の様ですし、体調には御気をつけ下さいね」
「は?」
「隈が酷いですもの。
あまり無理はなさらないでください」
「は、…はいッ?? 恐縮でありますッ??」
「ふふふ」
女性に対し敬礼する隣で、ゲラゲラと笑う武とユウヤに軍手を投げつける。
「で、では、鎮守府の者を呼んで参ります」
「あ、良ければ……貴方に鎮守府内の案内をして頂けませんか?」
「はッ?? お、俺…じゃなくて、小官が、でありますか?」
「……だめですか?」
「いえッ?? 勿体無き光栄でありますッ?? ささ、此方へ……」
「まぁ、ありがとうございます」
???
(……とんでも無い事になったな)
鎮守府正門近くの用具室で連邦の制服に着替え、女性を連れ立って鎮守府内へ向かう。
女性が苦手な俺としては、内心ビビりまくりだ。
「え〜、此方が鎮守府の中央棟です。
神宮司提督の執務室や通信室、海図保管庫もあります。
艦娘用の船体磁気除去施設の管理室もありますよ」
「懐かしいわ〜」
「ん? 以前にも来られた事が?」
「ええ、もう何年も前ですけど」
多少話を織り交ぜながら、鎮守府内を散策する。
と言っても、鎮守府は途轍もなく広い為、もっぱら地球連邦製のジープでの移動だが。
「此方が我がエインヘリアル艦隊の旗艦、リンドヴルムです。
元はアーガマ級1番艦のネームシップですが、エインヘリアルに配備される際、艦種秘匿の為、名称を変更しました」
「戦艦…ではありませんね……巡洋艦かしら?」
「その通りです。
アーガマ級強襲巡洋艦と言いまして、多数のMS…艦載機を搭載し、戦艦を超える快速な巡航速度を持って敵の懐へ強襲を仕掛ける為に開発されました」
女性は興味津々といった具合にリンドヴルムをまじまじと見上げている。
と、一際強い海風が吹き、俺と彼女を包み込んだ。
リンドヴルムから偵察任務に出るリゼルが発艦した際の風だ。
女性が慌ててワンピースの裾を抑えるが、その甲斐なくワンピースが捲れ上がった。
「……あ」
「え? …っ??」
翻るワンピースの中にピンク色の何かが見えた瞬間、俺は顔ごと視線を大きく逸らそうとしたが、時既に遅し。
捲れ上がったワンピースの中から、すらりと伸びる美脚とピンク色のパンツが丸見えになっており、瞬時に手早く直した女性が、顔を真っ赤にしながらジト目で此方を睨んだ。
「……見ました?」
「………………見てません」
「本当ですか?」
「ホントデス」
「…今
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