第32話 第四次グリニア星域会戦
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の指揮は………」
「俺が指揮をしなくても、代わりにハウサーがやってくれる。なにも問題はないさ」
ミッターマイヤーはその神速の用兵を用いてホフマイスター艦隊の右方より飛び出し、ルフェール軍左翼を担当していた第十五艦隊へと襲い掛かる。
「くっ、総司令官直々に出てくるとは……第三、第四独立部隊を第十五艦隊の援軍に当てろ!」
アルベインは、遊撃隊として後方で待機していた4つの独立部隊の内、ダグラス・ドーザン少将の第三独立部隊とノルド・ヨルキン少将の第四独立部隊を投入することを決めた。
両部隊は合わせて5000隻程度でしかないが、第十五艦隊と戦っているミッターマイヤー艦隊にとっては無視できる数ではない。
彼らにある程度の戦力を裂く必要性が生じ、その分、第十五艦隊の負担は軽いものとなる。
後は、第四、第六艦隊が敵の後衛を突破するのを待てば良いだけだ。
一方、帝国軍の方でもこの動きは察知していた。
「閣下、敵の増援が出撃した模様です。このままでは我が艦隊の側面を突かれます」
「そうか。全軍に攻撃の強化を伝達。前方の敵を押し込んでから、改めて敵増援と対峙する」
ミッターマイヤー艦隊は第十五艦隊へ攻勢を掛けて押し込んだ後、直ちに90°反転してやってきた第三、第四独立部隊へと向かう。
合わせても5000隻程度にしかならない第三、第四独立部隊ではミッターマイヤー艦隊に太刀打ちできる筈もなかった。
・・・・・
第三、第四独立部隊を撃破したミッターマイヤー艦隊は、改めて第十五艦隊へと向き直る。
既に、第十五艦隊の損傷率は半数近くに達していた。
第十五艦隊が崩れればハルバーシュタット、ホフマイスターの艦隊を止める翼陣形は成り立たなくなり、帝国軍によって瞬く間に蹂躙されるだろう。
今が頃合いと見たのか、アルトリンゲン艦隊、ウィンディルム艦隊、バイエルライン艦隊が前進を始める。
「敵軍、待機していた3個艦隊が動き出しました」
「不味いな……別動隊を組んだ分、こちらの本陣は手薄だ。前線を突破されれば後が無い。第四、第六艦隊はまだか?」
「依然、敵2個艦隊と交戦中。突破は難しい模様」
「これは失敗だな……両艦隊には後退して本陣に戻るよう伝えろ。急げ!」
とはいえ、第四、第六艦隊が戻るまでには相応の時間が必要であり、その間、帝国全軍の攻勢に曝されるのは間違いない。
「全軍総力戦用意。第十三艦隊と第一、第二独立部隊は前線に出て敵の攻勢を防げ。それと、第一特殊部隊に出撃命令を出すんだ」
アルベインの命に応え、第十三艦隊と第一、第二独立部隊が前線に加わる。
帝国軍もアルトリンゲン、ウィンディルム艦隊が前線へと加わり、戦局は総力戦へと移行しつつあった。
ルフェー
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