暁 〜小説投稿サイト〜
僕の周りには変わり種が多い
横浜騒乱編
第27話 可能性
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
たのはいいのだが、問題は僕と他のメンバーとの相性だ。『纏衣』系の幻術をつかうと、まわりのメンバーに僕本人の位置がわからなくて、攻撃をされてしまうか、邪魔をされてしまう可能性がある。
かといって、護身用の懐剣(かいけん)を使うと、リユウカンフウが鋼気功用の武具をきこんでいる以上、相手のサイオンを燃やしきるのに10秒以上かかりそうで、そのあいだに、味方に火が移ると、味方のサイオンを消し去って、先に死んでしまいそうなぐらい、外部にまとっているサイオン量が違いすぎるのだ。
その上さらに

「陸名くん。今度は一人でつっこんでいくのは無しだからね」

七草先輩から、小悪魔的な笑顔でプレッシャーをかけてくるし。このチームでなくて、幹比古と一緒のチームの方がよかったかなぁ、と思い始めたところだ。なにせ、九重先生のところの忍術使いもいるようだから。

結局は、魔法協会にある戦闘スーツやセラミック剣にセラミック製の小剣をそれぞれ一振り借りることにした。プロテクターはサイオンでの防御強化には役にたつが、気功とかプシオンでは役立たずというか、邪魔なので借りなかった。協会の人からは不思議そうにされたが、そこは無視だ。



リユウカンフウを待ち構えているのは渡辺先輩で、僕はその斜め後ろ15m。僕の後ろにはバリケードかわりの車体があって、その後ろに七草先輩が、射撃の準備をしている。渡辺先輩の左右斜め前に、レオとエリカが潜んでいる。この布陣の場合、相手が武人なら、僕をねらってくるだろうし、軍人なら左右にも気を配るだろうというところだが、七草先輩が調べたところや、エリカが知っているのは武人らしい。エリカの兄がリユウカンフウとよく比較されるので、耳にタコができるくらい聞かされているとか。

ちょっと、協会支部の地下は気にはかかるが、美月と深雪には人払いの結界に似た広域の精神干渉系魔法がかかっていることも、伝えてあるからだいじょうぶだろう。

リユウカンフウが僕らの前のバリケードを破壊してきたら、渡辺先輩と僕をみて、逡巡ぐらいするかと思ったが、まっすぐ僕にむかってきた。ある意味エリカの情報は正しくて、渡辺先輩を意識をしながらも、こっちにつっこんできた。そこに、エリカがリユウカンフウより素早く、1.8mの大刀をリユウカンフウにたたきつけようとした直前に、避けてみせた。

エサが渡辺先輩――リユウカンフウと一戦をまじえていたそうだ――と僕の2人というのは、逆にリユウカンフウの猜疑心をよんでしまった結果のようだ。

しかし、避けたはずのエリカの太刀は地面にあたらずに、そのまま刃を返して切り上げる燕返しの技術で、こちらは当たったが、鋼気功の前では力がたりずに表面をすべるにとどまり、リユウの纏絲勁(てんしけい)の魔法を使った突きで、エリカは返り討ちにされたが、なん
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ