横浜騒乱編
第26話 治療の魔法の真実
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う。
まあ、そんな風に感慨にふけるには場所と相手が悪く
「陸名さん。もしかして、あなたも……」
「それはお互いに深入りしないほうが良いと思うよ」
深雪がおこなった魔法の結果に、影響を与えたのだから、与えた結果に変化を感じるのは魔法師としてはよくあることだ。僕が除霊に使っている魔法は、古式魔法のうちに入るが、系統外・精神干渉系魔法にも分類されかねない。系統外・精神干渉系魔法師に分類されると、いろいろと面倒とのことなので、あくまで古式の魔法師で通したい。深雪の方も四葉に関連する魔法師なら、なんらかの事情で四葉との関係を隠しておきたいのは、今までの感じからすると間違ってはいないだろう。
ちなみに魂をきりはなしたのは、深雪の魔法のようにプシオンが固められた、いや、凍らされた場合、あとあと、たちの悪い地縛霊になることが多いからだ。除霊ができる霊能力者は少ないのだから、これぐらい無料報酬でおこなっても、師匠も除霊するにしても100年以上先のことだから気にしないだろう。
ヘリにはもどって、エリカと僕は割合に普段と変わらないが、席が隣ではないので、他の人物に話しても反応が無く、結局はだまっていると、周りは不自然なほど、静かだった。
そんな沈黙をやぶれる人物がいた。
「……自分の身に起こったということだというのに……まだ信じられないよ」
「……一体、何が起こったというんだ?」
当事者である五十里先輩と桐原先輩だが、僕も確証を得ているわけではないので、せいぜい「達也に聞いてみたら」ぐらいなんだが、深雪もある程度は知っているようなんだよなぁ。
少しばかりまわりで話が続いて、結局は渡辺先輩が
「……司波、これだけは教えてくれ」
「何でしょうか?」
「達也くんの魔法は、どの程度効果が持続するんだ?」
魔法による事象改変は一時的なもの。元にもどる性質があるのなら、それは元にもどってしまう。なので、一般の治療魔法は何回もかけなおして、少しずつ定着させていくというプロセスを経るからの質問だ。
「永続的なものです。通常の治癒魔法のように継続的な施術は必要ありません。運動の制限もありません。完全に、いつも通りの生活が可能です」
しかし、治癒魔法の基本原則と異なるから、まわりもなかなか納得しないので、僕からは
「千代田先輩はみていたからわかると思いますが、僕の行った古式の治療魔法も、効果は永続的なものです。ただし、流れた血液などまではもどせないので、出血量によっては輸血などが必要になってくるのですが」
「陸名くんの魔法もたしかに気にかかるが、達也くんが何をやった方が気になる。あそこまで完全なものが治療魔法でないとしたら、いったい何を……」
フォローのつもりがスルーではないが
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