横浜騒乱編
第26話 治療の魔法の真実
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。それが本当なら
「達也に治せるのか?」
「お兄様なら」
こちらを振り向かずに即答した深雪だ。達也は五十里先輩へ駆け寄りひざをつき、バイザーを上げマスクを下げてだしたのは厳しい顔つきだった。達也が今、使っている能力はエレメンタル・サイトだ。五十里先輩の血液が不足しているのもわかるのだろう。
「お兄様、お願いします!」
深雪の反応は達也の顔をみて、五十里先輩の状態に明確な問題があるとわかったのか、達也の右腕にすがりつき、達也は左手の特化型CADから複雑なパターンをもった魔法を放った。
その魔法に関してわかったのは、達也の中で異常にサイオンが膨れ上がったのと、五十里先輩のサイオン情報体に、五十里先輩のサイオン情報体とほぼ同じものが上書きされて、定着したということ。それが、魔法の発動からわずか0.3秒と少しの間で全ておこなわれることだ。
そうして、おなじように。桐原先輩にもおこない、腕がはなれていたのに、その腕が瞬間移動したようにみえつつ、腕がつながったというところだ。
結果と、達也が見せてくれた能力からある程度までは推論することはできる。過去視ができる達也なら、服装を含めた過去のサイオン情報体を達也の中に一度フルコピーをして、対象の相手への上書きをするという方法だろう。本人に聞いても答えてくれるかわからないが、大きくは間違っていないはずだ。
過去の自分のサイオン情報体をフルコピーすることは、僕には無理だが『纏衣の人形』はプシオン次元を経由したサイオン情報体をフルコピーをしたものだから、フルコピーした方ではなくて、本体である自分が怪我をしたときに、サイオン情報体を自分へと重ね合わせて定着させることもできる。異なるのは、プシオン次元を経由するか、しないかというところだろう。
いつの間にか達也はいなくて、かわりにエリカが降りてきていた。深雪にたいして、
「お疲れ。すごかったね。あの魔法」
「……お兄様の前では、死神すらも道を譲るでしょう。でもあの魔法は……」
「んっ? いや、達也くんの魔法も、もちろん凄かったけどさ。あたしが言っているのは深雪の魔法のこと。あんな風に敵だけを狙い撃ちに出来るなんて凄いじゃない。さすがは深雪だね」
「ああ、そうだね。エリア魔法だったのに相手を特定した技量はすごい。けど、除霊のアルバイトをしている身としては、ちょっと手を出させてくれな」
そうして、アルバイト用のCADを取り出して『浄魂の術』で、深雪の魔法で凍ったプシオンから魂を切り離し、魂の紐に凍り付いているプシオンは『浄化の炎』で、溶かしたから、魂からプシオンが離れだしていくのも見えた。しかし、その魂も上空でフッと消えた。天国か地獄か、それとも閻魔大王の前かはわからないが、魂がいくべき次元に行けたのだろ
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