暁 〜小説投稿サイト〜
歪んだ愛
第2章
―4―
[8/8]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
いた。
「即ち、身体から瞬時に放出される電気は、放出時間が遅くなる。人間は、感電物質だ。一方で、アルコールは発火する。電気は?熱だ。電子分子の反発で熱を発し、そして其れが空気中にある物質と化学反応起こし、発火…詰まり光を見せる。白熱灯が其れだ。」
地獄の底から湧き出る様な秀一の声に鼓膜が拒否反応を起こす、ガタガタと身体が揺れ、下手したら失禁するかも知れない、と和臣は思った。
「授業は此れにて終わり。」
カウンターから飛び出た雪子の身体に和臣の身体がすっぽり収まり、秀一は鋭く尖る犬歯を見せた。I'm a genius and Monsieur Ere qu tell is the strongestと。
「エレ・キ・テル氏ってフランス人なんや。」
「正式な発言は、ムッスゥ エンレ・クゥィ・テンレ。意味は繋がりませんけどね。エレ・キ・テルで分けた時、自然とフランス発音になった。キ、が如何やっても、キとクの中間音になったんで。」
「qu、が中に入るからフランスだ。良いな、フレンチ、発音し易い。」
「へえ、俺、ドイツ語専門なんよな。フランスは如何も…舌がも連れるなぁ…、クゥイ?ううん…ドイツ語には無い響きやな…」
「エレ・キ・テル氏最強!」
自分の腕の中で甘く喘ぐ和臣に雪子は苦笑った。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ