第2章
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も濡れへんからな。膣分泌液とローションが混ざってない、此れが死後暴行の証拠や。生きて強姦された場合、生物反応、強姦の場合防衛本能が動き、生殖器官である性器が傷付かない様面白い様に分泌液が放出する。ヴァギナってのは、一寸の反応でペニスを受け入れる体制を取る。東条まどかの性器に其の反応は一切無かった。」
「犯人はまどかさんを殺害後、其の身体を好きにしました。犯人がネクロフィリアか如何か…此れは違うと思います。生きて物に出来なかったまどかさんを、殺害し、死後強姦する事で顕示したと思われます。未だまどかさんの携帯電話の持っている事が、犯人のまどかさんに対する執着心を見せて居ます。」
「現場に一切の血液反応が無い、でも服にはべったり反応がある。其れも、傷のある肩から…背中一面に。此れは防水性シートの上で切られると見られる反応や。犯人は防水シートの上で切り、其の身体をシートで包んで現場に運んだ。背中が丸まった状態で血液はシートに溜まり、背中で血液が吸われた。地面に対して垂直に身体があった場合、東条まどかの場合首や、血液は必ず下に向かう。傷が右にあるて事は犯人は右利き、此れだと血液反応は右腕に集中する。顎から耳…傷の痕跡から見てナイフは後ろに流れてる、後ろからナイフを引いてるわな。だから犯人は右利き。此れが、シートに仰向けでナイフを引いたら犯人は左利きになるけど、傷は耳に向かって伸びとる。左利きの人間が正面から寝た相手を?っ捌くとなったら、傷は真横か肩から顎に向かう。と云うか、正面やったら普通は心臓狙うわな。態々首は狙わん。」
菅原が云う“オモロイ”報告に和臣が吐き気を覚えた。和臣が何より許せない犯罪が性犯罪…強姦…。世の男殆どが強姦に対し良い思いしないのは確かだが、和臣の強姦を働く者に対しての嫌悪は筋金入りだった。
性根腐ったクソが……。御前が笑う其の刹那に、一瞬の快楽、性欲、支配欲…其の餌食となった者の苦痛を一瞬でも御前は判るのか……!腐った欲望の為に、被害者を含む其れ等を愛する者達の苦痛が判るのか……!?
嫌悪抱く犯罪に加え、東条まどかへの死後強姦…挑発とも思える犯人からの電話を受けた後だからか、和臣の神経は逆立ち、見て居る菅原達が苦渋に顔を顰めたい程怒りに震えて居た。
私怨に近い苛立ちを蓄える和臣の赤く潤む目元に時一は息を吐いた。
「強姦は、被害者の人権を無視した非道且つ鬼畜の諸行です。木島さん、若し宜しければで構わないのですが、其の蟠り…僕に吐き出しては見ませんか?執念で誤った見解を出す可能性が高いです…、貴方の目は、刑事と云うより、強姦魔への憎悪が見えます。」
笑うしかなかった。
何故自分が刑事に、其れも強姦を扱う一課に願いを出したか…、時一の澄んだ大きな目は全てを見透かして居る様で、然し羞恥も嫌悪も無かった。此れが、犯罪者を分析
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