暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-12 妖精の世界へ
Story12-7 旅の始まり
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キリトは自分の肩にいるユイの襟首を摘み上げると、胸ポケットに放り込む。

「そ、そうなんだ。

……………人を求める心、かぁ……」

リーファはユイの言葉を繰り返しながら、かがめていた腰を伸ばした。

夜明けの光を受けて金色に輝いていた雲もすっきり消え去り、深い青がどこまでも広がっている。




展望台の中央に設置されたロケーターストーンという石碑を使って、キリトに戻り位置のセーブをさせると、リーファが4枚の翅を広げて軽く震わせた。

「準備はいい?」

「もちろん!」


ユイもおおー!と同調し、いざ離陸しようとした瞬間。

「リーファちゃん!」

エレベーターから転がるように飛び出してきた人物に呼び止められ、リーファは僅かに浮いた足を再び着地させた。

「あ……レコン」

「ひ、ひどいよ、一言声かけてから出発してもいいじゃない」

「ごめーん、忘れてた」

漫才のコントのように肩を落としたレコンは、気を取り直したように顔を上げると、真剣な顔で口を開く。

「リーファちゃん、パーティー抜けたんだって?」

「ん……その場の勢い半分だけどね。

あんたはどうするの?」

「決まってるじゃない、この剣はリーファちゃんだけに捧げてるんだから……」

「えー、別にいらない」

リーファの言葉に再びレコンはよろけたが、この程度で彼はメゲなかった。

「ま、まあそういうわけだから当然僕もついていくよ……と言いたいとこだけど、ちょっと気になることがあるんだよね……」

「……なに?」

「まだ確証はないんだけど……少し調べたいから、僕はもうしばらくシグルドのパーティーに残るよ。

……キリトさん」

レコンが真面目な顔で此方に向き直る。

「彼女、トラブルに飛び込んでくクセがあるんで、気をつけてくださいね」

「あ、ああ」

「それから、行っておきますけど彼女は僕の……ンギャッ!」

「余計なこと言わなくていいの!

しばらく中立域にいると思うから、何かあったらメールでね!」

レコンの言葉を強制終了させたリーファが早口でまくし立て、翅を広げてふわりと浮き上がった。


名残惜しそうな顔をするレコンに向かって、リーファは大きく右手を振った。


「……あたしがいなくても、ちゃんと随意飛行の練習すんのよ。

あと、あんまりサラマンダー領に近づいたらだめよ!

じゃね!」

「リーファちゃんも元気でね! すぐ追いかけるからねー!」

と飛び立ったリーファに涙を浮かべて叫ぶレコン。




キリトが口を開く。

「彼、リアルでも友達なんだって?」

「……まあ、一応」

キリトの胸ポケットからユ
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