横浜騒乱編
第25話 迎撃チーム
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エリカからの挑戦的な口調で発せられた
「――それで、これからどうするんですか?」
には、藤林少尉から野毛山の陣内に避難することを勧められたが、七草先輩がこのシェルターをあてにしていながら、入れない人たちを輸送するためのヘリを手配するというところで、僕はほとんど最後の方だったが、
「なんせ、生徒会役員なんてものになっていますので、一高の皆を助ける義務がありますからね」
そう言って、最後に口から『ベロ』を見せたのは、本音は違うよってとこだが、まわりの反応からするに、どうにかすべらなかったようだ。
七草先輩が、十師族の名前をだした以上、そっちの名前の方が大きいからな。
そして、七草先輩が、藤林少尉に
「お聞きのとおりです。本当にウチの子たちは聞き分けがなくて……せっかくのご厚意を申し訳ありません」
「頼もしいですね。それでは部下を置いていきますので」
「いえ、それには及びませんよ」
こちらの声にあわせて近づいていた男性――歩法がエリカと同じというか警官にも多い――が、藤林少尉の後ろから声をかけたものだが
「警部さん」
「和兄貴」
エリカが 和兄貴と呼んだということは千葉家長男の千葉寿和か?
「軍の仕事は外敵を排除することであり、市民の保護は警察の仕事です。我々がここに残ります。藤林さん……っと、藤林少尉は本隊と合流してください」
「了解しました。千葉警部、後はよろしくお願いします」
まわりでは、直立戦車を移動させたあとに壊したり、分析をしていたり、周囲の道路から避難してきているのを誘導したり、エリカは兄とほのぼの(?)と会話しているにしては180cmあまりの長さの刀のやりとりをしていたりするなか、僕は市原先輩の端末から引き出している周辺情報を、ほのかが光学系振動魔法でそれを地面に映し出している。僕はそれを感心して視ながら、周囲のプシオンの動きを監視している。一応、まわりには「気配をさぐっている」とは言っているが。
それにしても、直立戦車からひきだされた2人のパイロットからの情報をひきだせなかったのか、あまり覇気を感じられない様子で、渡辺先輩が近寄ってきたが、ほのかが投影しているマップを見て、
「ほう、すごいじゃないか」
「あっ、渡辺先輩」
「何かわかりましたか」
「残念ながら、全くだ」
ほのかの返答と、市原先輩に対する答えだがやっぱりというところだ。忍術使いが使う点穴術を使うのは、人が多い中、警察もいるし無理だよな。関本先輩と違って、遠慮する必要は感じない。忍術使いの点穴術のひとつは、一度なら快楽だけど、快楽も回数を重ねると苦痛に変わるというえげつないものだからなぁ。
周囲の状況分析を終えた市原先
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