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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-12 妖精の世界へ
Story12-5 出発前の一悶着
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そのお前が理由もなく抜けて他のパーティーに入ったりすれば、こちらの顔に泥を塗られることになる」
「…………」
リーファは言葉を失ってしまった。
シグルドは、リーファを戦力としてスカウトしたのではなく、自分のパーティーのブランドを高める付加価値として欲したのだ。
さらに言えば、自分に勝ったリーファを仲間ーーいや、恐らく配下としてアピールすることで勇名の失墜を防いだつもりなのだろう。
そこで今まで黙っていたキリトが口を開いた。
「仲間はアイテムじゃないぜ」
「え…………?」
言い淀むリーファの肩をポンポンと叩き、俺に任せろと言った表情でリーファを見た。
リーファも眼を見開き、此方を見たのと同時に、シグルドが唸り声をあげる。
「……なんだと……?」
キリトは一歩踏み出すと、リーファとシグルドの間に割って入り、自分よりも頭1つ分背の高い男に向き合った。
「他のプレイヤーを、あんたの大事な剣や鎧みたいに、装備欄にロックしておくことはできないって言ったのさ」
「きッ……貴様ッ……!!」
キリトの真っ直ぐな言葉に、シグルドの顔が瞬時に赤く染まる。
肩から下がった長いマントをばさりと巻き上げ、剣の柄に手を掛けた。
「屑漁りのスプリガン風情がつけあがるな!
リーファ、お前もこんな奴らの相手をしてるんじゃない!どうせこのスプリガンも領地を追放されたレネゲイトだろうが!」
「そんなこと言わないで! キリト君は私の新しいパートナーよ!」
「…………リーファ、領地を捨てるのか…………?」
リーファはその言葉にハッとする。
自分が今から行う行為は、
脱領者
(
レネゲイド
)
になることを示すからだ。
ALOのプレイヤーには、大きく分けて2つのパターンがある。
片方は、種族の発展に努めるプレイヤー。もう片方は、異種族間でパーティーを組んで攻略するプレイヤー。
後者の方は、種族に対して貢献度や仲間意識が低いため
に脱領者として蔑視されている。
「そうね。結果的にはそうなるかもね」
「…………なら、外ではせいぜい逃げ隠れることだな。
……リーファ。今度戻りたくなった時のために土下座の練習でもしておくんだな」
「…………」
シグルドは剣を抜かずに後ろを向くと、部下と共にどこかへ行ってしまった。
「…………とにかく、行こうか」
キリトたちは野次馬の輪を擦り抜け、ちょうど降りてきたエレベーターに飛び乗る。
最上階のボタンを押すと、半透明のガラスでできたチューブの底を作る円盤状の石が、ぼんやりと緑色に光り始めた。
そして次の瞬間にはもの凄い勢いで上昇し、数十秒後エレベーターが停止すると
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