特別編
第氷話
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いえ、どうやって落とすかを考えるのに必死で考えて返事できそうにないんだけど。
「そんで、可愛い彼女のために撃ちおとそうってことかい?」
「そんなところですね。とはいえ、こう言うのは苦手なんですけど」
「それはそれは、ビギナーズラックを狙って頑張りな!自慢の彼女なんだろう?」
「ええ、すっごく可愛い俺の自慢です」
「はっはっは!若いっていいねえ!」
・・・よし、考えても何も浮かばないし、とりあえず狙って撃ってみるか。力づくでもぶれさせずに撃つ事は出来るだろうし、初心者が何か考えたところでどうにもならない。
なんか隣の氷柱が真っ赤になってるけど、何かあったのだろうか?
「・・・ん?」
「おっ、おしいな兄ちゃん」
ぬいぐるみに当たりはしたけど落ちなかったのを見て、おじさんはそう言った。ぱっと見は確かに、そう言うことになると思う。
けど・・・なんか、当たった時の感じが変だった。あのぬいぐるみって、そんなに重いのかな?いや、それはないか。
なら、俺の勘違いか・・・?神との戦いで、そう言う観察眼は鍛えられてるつもりなんだけど。
そう思ってもう一発撃つと、やっぱりおかしい。そういえば、こう言う射的のお店ではおもりを付けることは普通にあるんだっけ?おじさんの頭を覗いてみた感じだと、そうなってるし。
「・・・揺れよ」
「ちょ、兄貴?」
俺のつぶやきが聞こえたのか、氷柱が横で何か言おうとしてるんだけど、聞き流して再び銃を構える。
狙いは当たる瞬間。弾そのものの揺れ、振動を強くして・・・
「よし、落ちた」
「え、は・・・?マジで?」
状況を信じれていないおじさんは落ちたぬいぐるみを見て固まってしまった。
そんな態度とると、他のお客さんにばれるぞ・・・
「・・・あれ渡してくれれば、おもりのことも広めないし、これ以上撃たないけど?」
「・・・そう、か。ハイよ、兄ちゃん」
と、ようやく行動を再開したおじさんが渡してくれたぬいぐるみを持って、氷柱の方を見る。
そこには、少しあきれた様子の氷柱がいた。
「はぁ・・・こんなことに権能使う?」
氷柱が言っているのは、さっき使った髭大将のことだろう。
「仕方ないだろ、向こうもおもり付けて不正してたんだから」
「ちなみに、それはどうやって?」
「知に富む偉大なる者」
再びあきれた様子を見せたが、お互いに不正をしたのならよしとしてくれたらしい。そのままぬいぐるみを受け取ってくれた。
「・・・ま、ありがとね、兄貴」
「おう、どういたしまして」
◇◆◇◆◇
「いや〜・・・結構遊んだなぁ」
「そうね・・・意外と遊べるのね、お祭
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