第16話 ありがとう
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。イングリット先輩。」
カズトは立ち上がり、扉へと向かう。
そんな彼を、イングリットは止めずにはいられなかった。
「ま、待て??」
何を言えばいいのかもわからない。ただ、言わなければならない事は分かっている。
「その………あ…ありが、とう……」
必死に絞り出した感謝の言葉。
カズトは一瞬、呆気に取られたが、ニッコリと、優しい笑みを浮かべた。
「こちらこそ。」
ドクン????
イングリットの鼓動があり得ないほど高鳴る。
ああ、これはダメだ。言葉一つで、表情一つで、深みにハマってしまう。
本当に、惚れてしまいそうだ。
SIDE OUT
カズトは懲罰房から解放され、自室へと向かっていた。
その時だ。
「…っあ…」
視界がぶれる。バランスが取れなくなり、咄嗟に壁に寄りかかった。
頭の中に、何か声が聞こえるが、うまく聞き取ることが出来ない。
その目眩も声も、すぐに止み、特に体に問題はないようなので、部屋のベッドに飛び込み、そのまま目を瞑った。
そして、意識を手放す直前に、また声が聞こえた。今度は、ハッキリと。
ーーーパンドラを、殲滅しろ……
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