第二十四話
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ろん、戦闘スキルが使えない俺にとって、キリトのような《投げナイフスキル》は使えない。
だが《眼》には自信がある。
――狙いを、外す気はない。
「てェッ!」
大きく振りかぶって投げられたクナイは、狙い通り吸い込まれるように、マッシブェイト・ゴーレムの『足』に当たった。
首は狙わない。
クナイごときを当てても、焼け石に水だからだ。
ならば、何故足を狙ったか?
答えは簡単、足を破壊するためだ。
先程までの、百撃はくだらない日本刀《銀ノ月》による剣戟の嵐。
もちろん、HPゲージを着実に減らすことが目的ではあったのだが、第一の目的は、足自体の耐久力を減らすことだった。
足自体の耐久力が限界に近づいていた時、トドメとばかりにクナイを投げ当てた。
結果。
マッシブェイト・ゴーレムの片足は自重に耐えきれず、刺さったクナイの場所から破壊音と共に砕け散っていく――
「―――!??!」
マッシブェイト・ゴーレムが驚きの声(?)を上げながら、片足を失った影響でバランスを崩し、倒れ込もうとする。
「ここまで上手くいくと、むしろどこか怪しいな……ま、良いか」
倒れ込んでくるマッシブェイト・ゴーレムの影に近づき、日本刀《銀ノ月》を構える。
狙いは、先程までは届かなかった弱点の首――!
「抜刀術《十六夜》!」
マッシブェイト・ゴーレムは、片足を失って倒れ込むと同時。
自らの首を切り裂かれ、ゴーレムではなく、ただの物言わぬ人形となっていた。
「まあまあナイスな展開、だったじゃないか……!」
ふう、と一息つきながら日本刀《銀ノ月》を鞘にしまい、扉の前でポカーンと驚いたような顔をしているリズに対して歩きだした。
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