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僕の周りには変わり種が多い
横浜騒乱編
第23話 剣の術
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この『魂眼』をもつ彼女は腹黒そうだからな。

「ああ。そっちの無事を祈っているよ」

「翔。あなたの方が危険よ。操弾射撃大会で会えることを祈っているわ」

「また、あえるその日までなぁ」

「本当に気を抜かないでね」

2回忠告してきたってことは、こっちは危険いっぱいってのを感じているのかよ。がっくりしたい気分だが、正面へ向かうため出入り口に向かうと、先ほどの魔法をカーディナル・ジョージに『分子ディバインダー』扱いにされていた達也の背中を追う形になった。

魔法の名前には本質を表していることが多い。これは魔法師がイメージするのに都合がよいからだが、分子を分割する魔法なら、普通は放出系魔法が主になるだろう。カーディナル・ジョージは魔法式が判別できないタイプらしい。来年か再来年の九校戦の参考にしておこうっと。

普通は、魔法式を識別することが不可能なことを忘れている翔だった。



正面出入り口に向かったメンバーは達也、レオ、エリカ、幹比古に深雪と雫がいるのもなんとなくわかるが、およそ戦闘にかかわりがなさそうな美月にほのかまでいる。朱に交われば赤くなるとは言うが、朱色は誰なのやら。

最後方だった僕は、達也に首を引っ張られてレオがすっころんでいるのを見た。これだけの殺気といわれるものを、出してる相手の気配とプシオンの位置が一致するので、そこをターゲットに順次振動系魔法で気絶させていく。

僕が6人を倒していった直後に、2回の振動系魔法の発動を感じられた。14カ所と11カ所か。相手を知覚したのは達也で、魔法を発動したのは深雪。余力を残したと考えると、一度に達也の知覚というよりは、深雪の照準できる能力は15〜17カ所ぐらいなのだろう。

「銃を止まらせてくれ」

そう達也が言って、深雪が実際に2回魔法を放った直後には達也が出ていってる。その結果、弾丸がでてこないことを確認して出ていったエリカに、僕もつられるようにして出ていった。

その時、シルバー・ホーンをホルスターにしまって、懐から取り出すは20cmあまりの2本の棒を両手に持つ。その先端にそれぞれボタンを押すと、刃渡り15cmのナイフとなり、その刃に書かれているのは梵字で、霊能力とそれの隠匿補助をしてくれる護身用の懐剣(かいけん)だ。

そのナイフに出す魔法は『炎雷の剣』。現代魔法では、これを広域にすると灼熱地獄『ムスペルスヘイム』と呼ばれ、空気が燃え上がり、気体分子をプラズマに分解し、更に陽イオンと電子を強制的に分離することで高エネルギーの電磁場を作り出す領域魔法だが、それを剣の形にとどめているのが、古式魔法でも円明流風に改良した魔法だ。

達也とエリカがいく方向とは別な方向にいる相手に、縮地をつかって向かって行き、左手の炎雷の小刀をの炎雷のみを飛
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