奇妙な占い師の予言 五斗米道継承者
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
突如現れた俺に賊達の視線が一気に集まる。
俺の後ろで賊の一人が伸びているのを見て、剣を向ける。
「お、お前何者だ!?」
「最強の格闘王関忠だ!!」
b。
俺は親指を突き立てて言う。
賊達は俺が何を言っているのか分からないのか、首を傾げる。
まぁ、分かったら分かったで俺がびっくりするんだけどな。
てなわけで。
思いつく限りのプロレス技と柔道技を賊達にお見舞いする。
骨とか色々折れた気がするが、まぁ大丈夫だろう。
ふう、と息を吐いて俺は言う。
「それでその人、病人なんだろう?」
「あ、ああ。
その通りだ。」
賊達を圧倒する俺に唖然としていたが、声をかけると正気に戻る。
「一番近い街まで護衛するよ。
謝礼とかはいらないから急ぐぞ。」
馬に乗り込む俺を見て男はありがとう、と一言お礼を言う。
馬車の手綱を持って走らせる。
近くの街、さっきまで俺がいた街なのだがそこに向かう。
道中族に襲われる事なく街に着くと、男は近くの人に指示を出しながら病人を運ぶ。
俺も気になったのでその後に続く。
布団に寝かせて、男は針を片手に病人の身体を触る。
「ここだな。」
そう呟いてもう片方に針を持ち、高らかに叫ぶ。
「我が身、我が鍼と一つになり!
一鍼同体!
全力全快!
必察必治癒・・・病魔覆滅!
げ・ん・き・に・なれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
他の人からすれば奇妙な叫びに思えただろう。
しかし、俺には分かった。
この男から膨大な氣を感じた。
そして鍼から氣が流されていく。
すると、病人の顔は少しずつ良くなっていく。
おそらく氣を送る事で病気を消滅させているのだろう。
さっきの言葉と氣と鍼で推測する。
一通り治療を終えてから俺は声をかける。
「さっきのは見事だ。」
「さっきは助けて貰って助かった。
お前が来てくれなかったから、あの病人は助からなかった。」
「しかし、あれほどの氣を出しても大丈夫なのか?」
「慣れているから安心してくれ。
お前も氣を扱うのか。」
「まぁ、多少はな。
でも、お前のように医療には使えないよ。」
会話をしていて男は何かを思い出したかのような顔をする。
「名前を言っていなかったな。
俺は華佗。」
華佗は俺に手を差し出してくる。
俺はその手を握り返しながら自己紹介をする。
「俺は関忠。
よろしく頼む。」
「よろしく関忠。
そうだ、何かお礼をしたいんだが。」
「いいよ。
別に謝礼を求めて助けた訳じゃない。」
「尚の事、礼がしたくなった。
そうだな・・・・よし、こうしよう。」
名案が浮かんだのか、その案を俺に説明する
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ