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我が剣は愛する者の為に
奇妙な占い師の予言 五斗米道継承者
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突如現れた俺に賊達の視線が一気に集まる。
俺の後ろで賊の一人が伸びているのを見て、剣を向ける。

「お、お前何者だ!?」

「最強の格闘王関忠だ!!」

b。
俺は親指を突き立てて言う。
賊達は俺が何を言っているのか分からないのか、首を傾げる。
まぁ、分かったら分かったで俺がびっくりするんだけどな。
てなわけで。
思いつく限りのプロレス技と柔道技を賊達にお見舞いする。
骨とか色々折れた気がするが、まぁ大丈夫だろう。
ふう、と息を吐いて俺は言う。

「それでその人、病人なんだろう?」

「あ、ああ。
 その通りだ。」

賊達を圧倒する俺に唖然としていたが、声をかけると正気に戻る。

「一番近い街まで護衛するよ。
 謝礼とかはいらないから急ぐぞ。」

馬に乗り込む俺を見て男はありがとう、と一言お礼を言う。
馬車の手綱を持って走らせる。
近くの街、さっきまで俺がいた街なのだがそこに向かう。
道中族に襲われる事なく街に着くと、男は近くの人に指示を出しながら病人を運ぶ。
俺も気になったのでその後に続く。
布団に寝かせて、男は針を片手に病人の身体を触る。

「ここだな。」

そう呟いてもう片方に針を持ち、高らかに叫ぶ。

「我が身、我が鍼と一つになり!
 一鍼同体!
 全力全快!
 必察必治癒・・・病魔覆滅!
 げ・ん・き・に・なれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

他の人からすれば奇妙な叫びに思えただろう。
しかし、俺には分かった。
この男から膨大な氣を感じた。
そして鍼から氣が流されていく。
すると、病人の顔は少しずつ良くなっていく。
おそらく氣を送る事で病気を消滅させているのだろう。
さっきの言葉と氣と鍼で推測する。
一通り治療を終えてから俺は声をかける。

「さっきのは見事だ。」

「さっきは助けて貰って助かった。
 お前が来てくれなかったから、あの病人は助からなかった。」

「しかし、あれほどの氣を出しても大丈夫なのか?」

「慣れているから安心してくれ。
 お前も氣を扱うのか。」

「まぁ、多少はな。
 でも、お前のように医療には使えないよ。」

会話をしていて男は何かを思い出したかのような顔をする。

「名前を言っていなかったな。
 俺は華佗。」

華佗は俺に手を差し出してくる。
俺はその手を握り返しながら自己紹介をする。

「俺は関忠。
 よろしく頼む。」

「よろしく関忠。
 そうだ、何かお礼をしたいんだが。」

「いいよ。
 別に謝礼を求めて助けた訳じゃない。」

「尚の事、礼がしたくなった。
 そうだな・・・・よし、こうしよう。」

名案が浮かんだのか、その案を俺に説明する
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