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英雄は誰がために立つ
Life7 正義の味方
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 何でも、バッグに入れた筈のビデオカメラを何所に置いてきたか、忘れてきてしまったらしい。
 この事実に、一誠の母も頭を抱えていた。
 それはそうだろう。今日の授業参観のために有給まで取ってきたのだから。
 しかもなんと言っても、アーシアの晴れ姿を映像記録として納め(一誠(実子)?そんなものどうでもいい!)られるこの日をどれだけ待ちわびた事か、と言うのが兵藤夫婦の本音だろう。

 この事実に、一誠(実はどうでもいいし、あったとしても単なるおまけ程度)は親の死角でガッツポーズを取った。しかし、今日と言う日は親達こそが運気を持っていた!

 「でしたら、私が何かあった時のためとして多く持ってきた予備をお貸ししましょう」
 「え?い、いいのですか!?(←切嗣が救世主に見えている)」
 「な、なにぃぃぃぃ!?」

 運がこちらに向いてきたかと思いきや、風雲急を告げる展開に思わず驚愕する一誠。

 「ええ!こういう時はお互い様でしょう。お互い可愛い子供たちの晴れ姿を映像記録として納める事に全力を尽くしましょう!(←力説)」
 「はい、そうですね・・・。お互いに全力を尽くしましょう!」

 両手で互いに握手しあう中年男性2人。
 そして、2人の死角にて絶望している一誠。ぬか喜びであった。

 「あっ!そう言えば、兵藤さんもご一緒しませんか?実は今夜――――」


 −Interlude−


 「――――と言う理由で今夜、藤村家にてこれから撮る映像の鑑賞及び親睦会をやろうと言う事に成ってね。この流れから恐らくは兵藤さんの家も誘うだろうからよろしくお願いするよ、士郎君」

 最新式のビデオカメラを片手に持ちながら、士郎とリアスと朱乃に説明するリアスの父ことグレモリー卿。後ろでは、入念にビデオカメラの操作方法を確認しているサーゼクスの姿が有る。

 因みに、2人の持っている最新式のビデオカメラは切嗣が貸した2台で、一応予備としてもう2台貸りているらしい。そもそも、グレモリー卿もサーゼクスも自前のカメラを持って来ていたのだが、いかんせん楽しみにし過ぎてビデオカメラと言う案を失念していたらしい(グレイフィアは気づいていたが、せめてものリアスへの情けと言う事で黙っていたらしい)が、そこで受付である玄関先であった藤村夫婦と邂逅してビデオカメラを貸してもらったらしいのだ。

 「そん・・・な・・・」

 実父であるグレモリー卿の説明したイベントに絶望するリアス。
 そんな鑑賞会もあるだろうと予想していたからこそ、リアスは2人が来ることが嫌がっていた。
 しかも、それが知り合いの家かつ何度も遊びに行った事が有る家とは言え、流石に遠慮(一誠の家も他人の家だと思うのだが)してしまうのでイザという時に、逃亡先を失っ
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