愛するもののために
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完全にゼロの魔力を浄化したナツはさらに魔力を貯める。
その姿はまるで本物のドラゴンが目の前にいるかのような錯覚に陥ってしまう。
(「ドラゴンを倒す為に…ドラゴンと同じ力を身につけた魔道士。これが、本物の滅竜魔道士!!!!」)
ナツの渾身の拳がゼロを射抜く。さらにそこから新たな奥義を繰り出す!
「全魔力開放!!!!滅竜奥義“不知火型"
紅蓮鳳凰劔!!!!!」
ドッ
ナツの最大奥義がゼロに直撃し、炎が瞬き辺りを焦がした。
「ぐあああああ。」
「あああああ。」
ゴッ ガガガガガガ バゴ
ニルヴァーナの最下層から一気に魔水晶のある所まで上がってきた。
そして、
バキィ
そのまま魔水晶に激突した。魔水晶は粉々に砕け散る。
それはほかの者たちの所でも、
バキャッ
ドカ
THOOM
バキィ
ゴッ
そしてここでも、
「全魔力開放…!!!!滅竜奥義“水無型"
鏡花水月!!!!!」
タクヤは手を前に突き出し水の鏡を作り出した。ランスの攻撃が水の鏡を直撃した。
だが、水の鏡は割れる事無く逆にランスの魔力を吸収し始めた。
「なっ!!?」
そして、完全に吸収した水の鏡はタクヤの手の元で凝縮された。
ゴゴゴゴゴ
「うるぁぁぁぁぁ!!!!」
ドゴォン
タクヤはランスの魔力を倍増させ跳ね返した。
「うわぁぁぁぁあっ。」
それは見事に直撃し、ランスの後ろにあった心臓も粉々に砕け散った。
(「まさか…こんな所で…、こんな…小僧に…。」)
ランスは地面へ墜落しながらタクヤを見た。すでに疲労困憊で今立っているのもやっとの状態で何故…。
ランスは薄れゆく意識の中でタクヤが放った言葉を思い出していた。
_オレの後ろには仲間が、家族が、愛する者がいるんだ
ランスの頭の中でそれが繰り返し流れ、次第に意識が途切れた。
「ハァハァやった、ぜ…。」
ドドドドドド ドドドドドド
全員が魔水晶を同時に破壊した為ニルヴァーナは全機能を停止させ、ゆっくり崩れていった。
その様子を見てウェンディたちは歓喜の涙を流した。
ここは一番魔水晶跡地
ナツはゼロに見事勝利を収めた。
(「やはり、期待以上の男だった…。」)
ふら ふら
だが、さすがに魔力の消耗が激しかったのか足がおぼつかなかった。
ドガガガ
「ぐぉ。」
「ナツ!!!」
ニルヴァーナが
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