暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第一章 土くれのフーケ
魔剣 デルフリンガー
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ぎる。
「カケルが?でもどうやって?」と訝しむ二人からある程度距離を取り、背中にあるデルフリンガーを抜いた。そして、地面に突き刺し、

「『模倣(フェイク)開始(オン)』」

 と呟く。すると架の両サイドに架と同じくらいの背丈の泥人形が出来上がった。

「おお、スゲェな相棒!こんなの初めて見たぜ!」
「それってギーシュの・・・でもアンタ」
「この錬成魔法はまあ便利そうだったからな。昨日改めてギーシュに見せてもらったんだよ。」

 架の「模倣」の魔術は日が経つと共にその力は弱まるが、同じものをもう一度見ればその弱体化はリセットされ、また何度も見れば弱体化のスピードも遅くなる。人間の記憶とほぼ同じである。
 余談だが、見せてもらったはいいものの、「あんな美しくないものが僕のワルキューレの真似だなんて認めない!」と怒られてしまった。まあ無理もないか・・・。

「いいか、ここに泥人形が二体いる。それぞれが一体ずつ魔法で狙ってどちらが先に倒せるかってことでいいだろう。因みに、見た目は唯の泥だけど、俺の魔力で多少強化している。生半可な攻撃じゃ倒せないぞ。」

「いいわよ、それで!」
「うふ、私にかかれば一発で終わらせてあげるわ!」

 そして勝負は始まった。
 魔法を繰り出したのはルイズが先であった。が、まあ予想はこの場の全員がしていたのだが、結果はドゴンッと爆発。しかも当たったのは泥人形ではなく、何故か背後の本塔の外壁、しかもかなり高いところだった。心なしか泥人形も「?」という顔をしているような気がした。




植え込みに身を潜めていたフーケは緊張の真っ只中であった。何せ彼女が隠れていたのは架と名乗るあの使い魔がつくり出したゴーレムのすぐ近くであったからだ。あの二人が魔法を繰り出せばその余波で自分にも危害がでるかもしれない。かといって、今から場所を移動しようにも確実にあいつらの視界に入ってしまう。ともかく直ぐに終わってしまうことを願うばかりであった。
開始一発目に繰り出した魔法は外れ、近くの外壁が爆発した。危なかった〜、と密かに安堵の息を漏らすフーケであったが、爆発した外壁にヒビが入っているのに気付いた。

「な、何て威力だい!?あの壁に一発でヒビを入れるなんて・・・!?」

 だが願ったり叶ったりである。このチャンスを逃すわけにはいかない。フーケは呪文を呟き、地面に手を置いた。





「な、何だこりゃ!!?」

 目の前の光景に架は驚愕の声を上げた。現れたのは30メイルは超える巨大なゴーレムであった。ゴーレムはゆっくりと本塔へ向き直るとその巨大な拳を振りかぶった。
 外壁を壊す気か!?とにかく皆の安全確保を!とルイズたちの方へ向くと、

「あはははは!ルイズ、どこを狙って打
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