暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第一章 土くれのフーケ
魔剣 デルフリンガー
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メーターが爆発した。

結果、二人の壮絶な口論が始まり、それは学院に帰ってきてから今までずっと続いていた。
 以上、回想終わり。

 そんなこんなで、二人はとうとう決闘まで言い始めてしまった。ちなみに架もただ見ていたわけではなく、何とか仲裁をしようと試みたのだが、その努力は報われることはなかった。タバサはその結果を予想していたのか、二人が行き過ぎたことをしない限りは黙って本を読んでいた。

「ふん、『ゼロのルイズ』がこの私に魔法で勝とうだなんて。」
「やって見なければ分からないわ!」
「そういうのは魔法を一つでも成功させてから言いなさい!」

 そして互いに杖を抜き、相手に先を向けたところで架も本気で止めに入った。

「待て待て待て待て!!」
「カケル、邪魔しないで!」
「そうよダーリン!これは女の意地をかけた戦いなの!」
「女の意地は結構だがそれでこの部屋を吹っ飛ばされたら敵わんわ!!やるなら外でやってくれ!!」

 果たして架の必死な叫びはルイズとキュルケに届いたようで、ヤンキーの「表へ出ろや!」と言わんばかりの勢いで部屋を出ていった。というかルイズ、ここはお前の部屋なんだから一番先に気付くべきだろうが・・・。
 もはや頭が痛くなってきた架もこのまま放っとくわけにもいかず、重い足取りで二人を追いかけた。その後ろをタバサは本から目を離すこともなく付いていった。





生徒や職員が寝静まった夜の学院。月明かりが照らす影に紛れて動く気配があった。
長い髪をもちフードを被ったその女性は、最近世間を騒がせているという土くれのフーケその人であった。
フーケが立ち止まったのは学院の本塔。ここの五階にはトリステイン有数の宝物庫が置かれている。 フーケの狙いはその中の一つ、『破壊の杖』と呼ばれるものであった。
どのような代物であるか詳しい情報は分からないが、相当な価値はある。しかし・・・。

「ちっ、流石魔法学院の宝物庫ってわけかい。外壁にまでこんな『固定化』魔法をかけているなんてね・・・。」

 宝物庫には入り口にはトライアングルクラスの自分でも歯が立たないほど頑丈な作りになっていた。ならば外からと思っていたのだが、自慢のゴーレムによる物理攻撃でもこの厚さの壁を壊すのは難しそうであった。
 さてどうしたものかと考えていると、向こうから人が複数やってくる気配を感じ、慌てて近くの植え込みに身を潜めた。やってきたのは生徒三人と最近噂になっている使い魔だった。




「この辺ならいいわね。それじゃあ始めましょうか。」
「ふん、望むところよ!」
「待てって!ルールは俺が決める!」

 着いて早々、魔法の打ち合いを始めそうな二人を架は慌てて止めた。これで二人に怪我でもされたら後味が悪す
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