暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第一章 土くれのフーケ
魔剣 デルフリンガー
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「ああ、いえ、何か騒ぎ声が聞こえたような気がしまして・・・」
「んん?なんのことか分からんの。のうミス・ロングビル。」
「ええ、そうですね。」

 しれっとした様子で答える二人。実際見たわけではないので、コルベールも「そうですか・・・。」と言わざるを得ない。

「いいから、早く要件を言いなさい。」
「は、はい。オールド・オスマン、こちらを。」

 急かされたコルベールはオスマンの机に持ってきた資料を広げた。それを見たオスマンは、ムッと声を出すと

「ミス・ロングビル、悪いがしばらく席を外してくれんかのう。」

 ロングビルに退室を命じた。オスマンの様子に何か感じ取ったのだろう。ロングビルは、二つ返事で立ち上がり、そのまま部屋を出ていった。
 それを見届けたオスマンは再び資料に目を落とした。

「伝説の使い魔、『ガンダールヴ』か。」
「ええ、カケル君の左手に浮かび上がったルーン。あれについて調べていましたら、このガンダールヴのルーンにとてもよく似ていたのです。」

 と、自分が書いたスケッチを差し出す。確かにこのスケッチと資料の文字はそっくりだった。

「よもやあのヴァリエール家の三女が・・・まさか・・・」

 しばらく考えていたオスマンだったがやがて厳しい顔でコルベールに言った。

「ともかく、このことは一切の他言無用じゃぞ。よいな。」
「しょ、承知いたしました。」






数時間後
 
「ここが城下町か。かなりの賑わいだな。」
「ふふん、そうでしょう。」

ルイズと架は城下町を歩いていた。虚無の日だからだろうか、架の言う通り町は騒がしく活気が満ちていた。
架が感嘆しているとルイズは自分のものでもないのに得意げになっていた。

「それにしても意外だったわ。」
「何が?」
「アンタがあんなに上手く馬に乗れるなんて。とてもそうは見えないのに。」
「ははは、まあな。」

 笑いながら答える架。しかし、理由は分かっている。恐らく、セイバーのクラスに与えられる『騎乗』スキルのおかげであろう。
 騎乗スキルは、「乗り物」という概念に当てはまるものを生物、非生物を問わずに操ることができる。加えて乗ったことのないものでも己の直感である程度なんとかできるのだから便利なものだ。
 そういえば、まだルイズにはそこら辺についてはまだ詳しく話していなかったな。マスターとしてしっかりと学んでもらわないと。
 いろいろ考えながら歩いていると、ふと壁に貼ってある一枚のチラシが目に入った。そういえば他の店でも同じようなものを貼っていた。近づいて見てみると、フードを被った人の顔が描いてありその下に文字があったが、架には読めなかった。「何だこれは。」と呟いていると、「旦那、知らねえのか
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