暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第一章 土くれのフーケ
魔剣 デルフリンガー
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「カケル、行くから仕度して!」
「・・・ルイズ、いろいろ端折り過ぎてよく分かんないんだけど。」
あれから数日たった虚無の日のこと。
ルイズも今では元気を取り戻し、良かった良かったと思っていたが、このように横柄な態度までが復活してしまった。
「だってカケルったら、セイバーのクセして剣も持ってないじゃない。それでどうやって私を守るっていうのよ。」
「む・・・。」
「だから、城下町まで行って剣を買ってあげるって言ってるの。感謝しなさいよね。」
ふむ、と架は考えた。確かに正論だ。いや、自分は別に素手でもある程度は戦えるが剣の方が得意だ。何よりルイズの言う通り、セイバーのクラスにいながら剣は持ってませんだと、他の英霊に申しわけがたたない。
珍しくルイズにしてはまともな意見だ。 だが・・・
「ルイズ、その前にどうしても言っておかなければならないことがある。」
「な、何よ・・・。」
目の前に詰め寄られ、思わず顔を赤らめてしまうルイズに架は至って真剣な表情で言った。
「俺は休みの日は家から一歩も出ない主義なんだ!!」
「知るかっ!ていうかそれ真面目な顔して言うこと!?」
学院に来て以来の渾身のツッコミが部屋に響き渡ったという。
「さあ〜て、今日はどうやってカケルを口説こうかしら。」
同じく学院の女子寮の一室でキュルケが鼻歌混じりに化粧をしていた。
元々普段から身だしなみに気を使っている彼女だが、今日はいつもより気合いを入れている。理由は勿論、架をデートに誘うためである。
ギーシュとの決闘を見て以来、彼への見方が大きく変わった。強かったから、それだけが理由ではない。今まで自分と付き合った人たちには腕っぷしが強いものもいたし、知力、権力、財力とさまざまな力を持っていた。
しかし、カケルは他の男共とは違う何かを持っていた。それは単純に言葉では言い表せない。それが知りたい、触れてみたい。そんな思いがキュルケの心に蠢いていた。
要するに、キュルケは「影沢架」という人間そのものに興味を持ったのだ。こんな気持ちになるのは、「男たらし」とも言われた彼女にとって初めてだった。
「『微熱』の私をこんな気持ちにさせたんですもの。責任取ってもらうわよ、ダーリン!」
化粧を終え、決意とともに立ち上がったキュルケ。すると、外から馬の嘶きが聞こえた。
ふと窓から外を見てみると、誰かが馬に乗って出かけようとしていた。
って、よく見るとあれは!?
「なあルイズ、やっぱり考え直そう。もういい時間だし俺はもう寝たいんだ。」
「まだ午前中なのになに夜中みたいな言い方してんのよ!それよりアンタ馬は乗れるんでしょうね!」
「まあ多分大丈夫だと思うぞ。(ホントは
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