ハープナーを撃て
ハープナー、登場する
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わけにもいかないし。
「・・・僕、ロロちゃんのところに行ってきますね」
「はぁ・・・ご主人様って、なんだかんだ思い切りがいいですよね・・・ダメです、危険すぎます」
「分かってますけど、このままにしておくわけにはいきませんから。・・・ガロロさんにロロちゃんを任されたのは、僕なんです」
どこに音楽シリーズがいるか分からないから二人は残ってくださいと言いつつ、僕は歌いながら剣とともに飛び、その先に有るお城を目指します。
もちろん、回収できる限りの人を回収しながら、ですけど。逃げることも逃がすことも出来ないとはいえ、一緒に行動していた方が安全なのは間違いないですら。
そのほとんどが子供で、泣いてるんだから・・・さ。
「全く・・・いい人ッすね、奏さんは」
「・・・・・・!?」
歌うのをやめないで驚きの表情を向けると、声のした方には予想通りレヴィちゃんがいた。
「自分、音楽シリーズのギフト持ちじゃないっすから。奏さんやロロさんを守ってほしいと、二人に言われてきたッすよ」
・・・確かに、レヴィちゃんはどっちにいても問題がない人だ。むしろ、一緒に来てくれると心強い。
それに、どうせもう戻れないんだからいっかと言う投げやりの考えもあって。
さて、無事に終わるといいなぁ・・・
♪♪♪
「殿下―!おじ様―!ゲームが休戦になったけど、続きはどうするのー!?」
階段を駆け上がってきたリンは、なんだかとてもうるさかった。失礼な言い方だとは思うけど、他の表現がないんだもの。
「・・・・・・殿下―!!殿下殿下でんかでんか、で・ん・かー!!!」
幼さゆえのきれいな声が回廊にこだまして、そしてその本人が拗ねたように唇を尖らせて頬を膨らませているものだから・・・微笑ましくって、つい笑いが漏れてしまったわ。
「リン。殿下なら先ほど城下町の様子を見に行ったわよ」
だから、月光を浴びて竪琴を演奏しながら、そう伝える。
「そっか―。じゃあ私とアウラさんの二人でお留守番?」
「一応私は仕事をしているのだけど、そんなものよ。・・・とはいえ、私たちは主催者じゃないから休戦の誓いを守る義務もない。巨人族を率いて戦う指示も出るでしょうし、私はその時前線にでる必要があるから、今は大人しく英気を養っておきましょう」
多分、今私の眼もとは笑っているのだと思う。今回手に入れた黄金の竪琴は、私の手にしっくりきた。ギフトを宿しているとかそんなことは関係なく、相性がいいのよね。
「それで、どう?うまく行きそうですか?」
「そうね・・・多分、大丈夫なんじゃないかしら?妙に自信が湧いてくるのよね」
「へえ、それはいいことだな」
と、そこで殿下の声がした。声の方を見ると
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