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運命の二重奏
魔法薬学
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虫を噛み潰したような顔をした。

「正解だ。諸君、何故グレドールが言ったことを全部ノートに書きとらんのか?」

 いっせいに羽ペンと羊皮紙を取り出す音が聞こえる。その音とかぶせる様にスネイプが言った。

「グレドールに一点やろう。ポッター、君の無礼な態度でグリフィンドールは一点減点」

 点入ってないじゃんと思いながら、何も言わない事にした。



 その後も魔法薬の授業はグリフィンドールとって良い物ではなかった。スネイプは生徒を二人一組にしたが、リアンと組むもんだと思ったのだが、無理やりネビル・ロングボトムと組まされてしまった。

「ねぇ、次は何をするの?」

「ああ、大鍋を火から降ろして・・・って?」

 ネビルが、鍋から火を下さないうちに山嵐の針を入ようとしている。

「やめろ?」

 そう叫んだのがいけなかったのか、ネビルはビクっと驚いて手を止めてしまった。そして、そのまま誰も止める事のなくなった山嵐の針は、鍋に入って行った。

 咄嗟にネビルを身体とローブでかばう。

「っつ」

 大鍋が割れた時に、アッシュは背中にぐっしょり薬を浴びてしまった。

「ア、アッシュ?大丈夫?」

 大丈夫なわけないだろ?と叫びたかったが、そこはアッシュ

「大丈夫だよ。ロングボトム君こそ大丈夫?」

 と笑って見せた。

「バカ者?おおかた、大鍋から火を降ろさないうちに、山嵐の針を入れたんだな?」

 その後、ネビルに連れられて医務室に行くことに為った。


「これを塗って少し経てばすぐ直りますからね」

 そう言って、校医のマダム・ポンフリーは背に薬を塗っている。その横でネビルは青くなって立っていた。

「ありがとうございます、マダム」

 そうベットに腰かけた状態で恭しくお辞儀をすると、顔を赤くしていえいえと居なくなった。

「あの〜」

「大丈夫だよ、そこまで悪くないから。心配しないで」

 そうにっこり笑うとほっとしたようで、ネビルは顔に赤みが戻ってきた。

「アッシュ?大丈夫か?」

 次の瞬間、扉を凄い勢いで開け、リアンが入ってきた。

「ああ、見た通りにそこまで酷くないよ」

「よかったー。まじでどこも悪くない?」

 そう言って、アッシュの肩をがくがくと揺らす。

「うん」

 そう言うと、揺らすのをやめて抱き付いてきた。それをやんわり剥がし、心の中で思う。

 あぁ、面倒だ。

 と。


 







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