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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第40話 絶体絶命
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俺はこんな所で負けたくない!」
それにこんな所で躓いてるようじゃいつまで経っても火織の背中に追いつけない!
そう言った俺に火織は……優しい笑顔を向けてくれた。
「よく出来ました」
そう言って俺の頭を撫でてくれる。
「よく言えたわね。さすが私達の幼馴染よ。いいわ、私達があなたに戦う力を分けてあげる。だからもう少し頑張りなさい」
そう言って火織は立ち上がるとつま先でトンッと床を叩いた。すると火織の影が少し広がりその中……か……ら……
「か、火織、何だ……それ……」
俺は顔を引き攣らせつつ火織の抱えているものに目を向けた。
「これぞ神裂家特製魔力ドーピング液よ!」
それはとてつもない大きさのピストン状の容器で、中にはドロドロとした赤黒い液体が詰まっていた。っていうかその中の液体が魔力ドーピング液!? なんか中の液体蠢いてないか!? 一体何から作られてるんだその液は!?
「む、無理だ火織! そんなでっかい注射されたら死んじまう!」
ち、力を貸してくれるって言ったから俺はてっきりなにか強力な魔剣を貸してくれると思ったのに! いくらなんでもこれは無理だ!
「え? 注射?」
しかし火織は俺の発言に首を傾げた。え? だってそのピストンってどう見ても注射器だよな?
「あ、あ〜そっか。確かにそう見えなくもないわね。イッセー、安心しなさい。これは注射器ではないわ。先端に針なんてついてないでしょう?」
注射器じゃない? た、確かに針はついてないけど。じゃあそれは一体……? 何か嫌な予感が……。
「イッセー、このドーピング液ね、副作用は無いように作ったんだけどそれでもやっぱり長時間体内に入れておくのは良くないのよ。所詮はドーピングだしね。だからこれを体内に注入する場合、戦闘後にすぐ排出できる場所に入れる必要があるのよ。でも血管内に入ったらすぐには体外に出せないでしょう?」
た、確かに血と混ざったら排出できないな。でもじゃあ一体どこに……ってちょっと待て! 体外に排出ってもしかして! じゃあそれは注射器なんかじゃなくて!
「ま、まさかそれは……!」
「その通り、か・ん・ちょ・う・よ♪」
空気が死んだ。時間が止まった。部長も、部員の皆も、焼き鳥たちでさえ動きを止めた。そんな中俺はというと
「い」
「い?」
「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」
俺はすぐさま立ち上がって猛然と階段に向けてダッシュした! 体が痛いとかもう体力が限界とか言ってる場合じゃない! あんなもん浣腸されたら死んじまう! すぐのこの場を逃げないと!
「おっと残念、逃がさないにゃん♪」
「往生際が悪いですよ、お兄ちゃん」
って黒
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