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木ノ葉の里の大食い少女
第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
綱手
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。――八門を開けるように、なるとは。
 このような弟子を持てたことに喜びが募る。私は崩れ落ちたはじめの体を支え、彼を褒め称え、励ます。はじめが僅かに微笑んだような気がした。

 +

 ナルトは修行の途中だった。
 我愛羅とリーの試合を見て、自分も頑張らねばという気持ちが再燃、もう入院している場合ではないといそいで病院を飛び出して修行を開始した。その日の途中で自来也にあったが、何か用があるとかで修行には付き合ってくれないらしい。最初こそ駄々を捏ねたナルトだったが、自来也の顔が珍しく真剣なので、渋々頷いた。そしてその日から既に二日間自力で修行を続けている。

「ネジと……ヒルマ?」

 ヒルマというらしい日向のお喋りな医療忍者が、ネジと柔拳で打ち合っていた。ヒルマは白眼を使用し必死に本気に戦っているが、ネジは白眼を使用せずとも余裕でヒルマと対等に戦っている。彼らの会話が風に乗って聞こえてくた。

「なんだか悔しいですね……年下の君に教わるはめになるとは」
「師は弟子より賢い必要はない、というだろう」

 例えばもし火遁の得意な忍びがいたとして。もしもう一人の忍びが彼の弟子だったとしたら、彼は火遁だけ教えてやればいいのだ。その弟子よりも上手く、弟子の得意な水遁を操れる必要はない。火遁だけ秀でている、それだけでも彼は、水遁なら自分を大きく上回る者を教えることが出来る――ということだ。ネジは医療忍術など使えないが、医療忍術の秀でているヒルマに柔拳を教えてはいけないなどということはない。

「そうですねえ。――にしてもネジくん、今度のナルトくんとの試合、どうするんですか?」

 ネジの姿を見て更に闘争心を燃やし、早く修行に戻ろうとしたナルトはふと足を止める。盗み聞きはよくないということはよくわかっていたけれど、気になった。

「……どうするもなにも。倒す、それだけだ」
「自信満々ですねえ? ただし、油断は大敵ですよ。予選での逆転勝利……中々の粘り強さ、しつこさ、そして諦めの悪さ。痺れを切らして油断した途端に一気に逆転されちゃいますよ。ね、そうでしょうナルトくん」

 ヒルマがにっこりしながら振り返り、ネジが白眼を発動してこちらを見た。白眼をつかっていなかったためにナルトの存在に気づけなかったらしい。ヒルマにはもう既に気づかれていたらしいことに若干驚きながら、ナルトはおずおずと進み出た。

「……いつからいた?」
「師は弟子より賢い必要はないのあたりから、ですねー。覗き見はめっ、ですよっ、ナルトくん!」

 茶目っ気たっぷりにウインクしてみせるヒルマに若干引き気味になりつつ、横目でちらりとネジを見る。不機嫌そうな顔でこちらを睨んでくる彼にこちらも苛々し、負けじと睨み返す。

「ヒルマさん……ネジに柔拳教わって
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