第四話
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がはっきりと分かるからな。おかげでギリギリまで狩りを続けられた」
「へえ、テリンガがいるとそんなことまで分かるのか・・・今度から、他の者との連携も練習しておいてくれ」
「あ、はい」
そして、ここ一カ月の間にテリンガはメンバーからの信頼を得ていた。一番の要因はスタイリッシュがあの性格であるため、まず間違いなくあれに対して思うところはないだろう、という本人としてはとても遺憾であろう理由なのだが・・・個人的には良かったと思っている。
「まあなんにしても、この周囲の危険種はスムーズに討伐できるようになったな」
「いろんなタイプのやつがいて攻撃してくるから気が抜けないぜ」
「いいじゃん、その方が面白い」
「ってか、それくらいでないと特訓にもならないしな」
今回のイノシシは真正面から来るタイプだったが、酸を吐くやつとかもいるからな。何が飛び出すか分からない。
正直、体力よりも精神力を削られる。
「で、どうだ二人とも?ナイトレイドのみんなを一カ月見て」
「んー・・・そだね・・・」
チェルシーは少しばかり悩むようなしぐさを見せてから、
「うん・・・つよいね・・・。そこの例外を除けば、私が前にいたチームの誰よりも強いよ」
その言葉にタツミとマインの二人は喜んだような表情をするが、
「でも・・・強いからって生き残れるわけじゃない」
次にチェルシーが言った言葉で表情が固まり、
「昔の報告書は読ませてもらったけど・・・シェーレとブラート。殉職したこの二人・・・人間としては好感持てるけど、殺し屋としては失格だと思う」
「なっ!」
その次の言葉で、怒りに染まった。
「皆も甘いところをどうにかしないと、これから先いくつ命があっても足りないんじゃない?」
そして、チェルシーはそんな二人を気にもせずにそう言い残し、アジトの中へと入っていく。
はぁ、まったく・・・
「アイツ・・・どこまでも、ムカツク・・・」
マインはそんなチェルシーにいらだちを感じたのか、手をきつく握りしめてそうもらす。
「相変わらず、ズバズバ言うヤツだな」
「あー・・・悪いな、皆。変なところで不器用なんだよ、アイツ」
一応そう謝っておいてから・・・
「とはいえ、もう少し甘いところを減らさないといつ死んでもおかしくない、ってのは俺も同意見だ。何かを見捨てたり、諦めたり・・・そう言う力も必要なんだよ、この稼業は」
と、個人的な意見を全員に言ってから、チェルシーの後を追って扉を開き・・・
「・・・って、お前・・・」
「アハハ・・・ごめんね、カズキ。また私の代わりに謝ってもらっちゃって」
「いいよ、気にすんな。もう今更だ・・・それに、俺も同意見だったしな」
入
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