第三話
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「うおーっ、すっげー!!気持ちいいーっ!!」
「アハハ」
エアマンタに乗って一時的な潜伏場所とする予定のマーグ高地に向かっていると、タツミがそう叫びながら笑っていた。その隣ではチェルシーがそんなタツミの様子に笑っている。
「殺し屋とは思えない無垢さだね、タツミ。面白いやつ」
「確かに、な・・・で、大丈夫か、テリンガ?」
「うぅ・・・耳が・・・キーンって・・・」
さっきから隣でその大きな耳を押さえている少女は、どうやら俺に返事も出来ないレベルでまいっているようだ。
ちなみに呼び方なんだが、耳でいいと言われたもののせっかく仲間になったのに耳と呼ぶのはどうか思ったため、あだ名をつけさせてもらった。意味的には全然変わってないんだけど。
「大丈夫じゃなさそうだな。スレイブは・・・」
「・・・大丈夫、です。ええ、大丈夫ですとも。落ちたところで何ともありませんし」
「うん、大丈夫じゃなさそうだな」
「マスター、私の言う事は聞いていましたか?大丈夫ですと・・・」
「はいはい。大丈夫大丈夫、俺もいるから」
頭をなでてやると、まだ少し不満そうではある物の黙ってはくれた。頬を膨らませている姿は可愛らしい。
「いやでも、思ったよりコレ楽しいなーっ」
「良い!」
「良くないわよっ!」
そんなマインの叫び声は、空へと消えていった。
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「これは・・・確かに“秘境”だな」
「・・・聞こえてくる危険種の声も、中々レベルの高いものばかり。・・・人が住む所じゃない・・・」
テリンガはそんなことを言いながら呆れていたが、まあこのメンバーならどうにでもなるだろ。
「新しいアジトに使える場所は、今革命軍の偵察隊が帝都周辺で探してくれている。それまで私たちはここでレベルアップだな」
そして、危険種のレベルが高ければそれだけ戦闘訓練の実験台は増える。俺は帝具を使っての修行はできないのだが、剣を使った戦闘、なら出来るし。
そんなことを考えているうちにも、エアマンタは回収したパーフェクターを乗せたまま飛んでいった。
「あ・・・あれ?行っちゃったけどいいの?回収した帝具持たせたままよ」
「空を飛べる乗り物は貴重だから、俺達のところにずっと残してもいいことはないんだよ」
「巣は革命軍本部にあるから、そこに戻ったんでしょ。自動的に荷物も革命軍の本部に届けてくれるし」
マインの質問に少しの間とはいえ革命軍の本部で過ごしていた俺とチェルシーが答える。
テリンガに適応すればこのままナイトレイドで使うという手段もあったのかもしれないが、そもそもテリンガが帝都の・・・それもつい先日殺したスタイリッシュの手下であったという事からしばらくの間は武器を持たせな
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