第二話
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ってきたところに突き出し、その腕を割く。
スタイリッシュは腕を引きもどそうとしたが逆に俺が走り、腕の根元まで来たところで振り降ろし、切断。
「この・・・まだまだよっ!」
「いや、もう終わりだ」
どこからか生えてこちらに向かってきた注射器の様な触手を全て切り落として、足刀を蹴りあげてその体に股から頭まで一筋の線を走らせる。
「なっ・・・」
「お前のせいで、俺の仲間がたくさん死んだ」
傷は浅かったようで後ろに飛んでよけられたが、俺はそれを追撃する。
「・・・・・・ま・・・」
もう避けられないという事を悟ったのか、スタイリッシュは何かを呟く。
「・・・まだ色んな人体実験・・・したかったのに・・・」
そして、今の発言を聞いた俺は容赦なくその胴体を二つに切り分ける。
「な・・・何故、アタシがこんなっ・・・・・・不幸な、目に・・・」
そして、その胴体が地面に落ちるのと同時に、スタイリッシュは何も言わなくなった。
おそらく、もう死んだのだろう。まず間違いなく聞こえていないのは分かっているが・・・
「・・・奴隷なんていう人生を押し付けられた子たちがいた。それだけでも辛いのに、お前が作った薬のせいで皆はそれ以上の苦しみを味わったんだ」
スレイブの同化を解き、それを納刀しながらその死体に背を向ける。
「お前が不幸を味わうには、十分な理由だろう」
チン、と音を立ててダインスレイブが鞘に収まったのを確認して・・・スタイリッシュが確実に死んだことを確認してから、さっきの耳女のところまで歩く。恐怖で腰が抜けているのか、そこから全く動いていなかった。
「さて、お前をどうするか何だが・・・どうする?」
「どうする、と言うと・・・?」
「いや・・・自分が喰われそうになっていたわけなんだが、それでもまだ帝国につくか?」
見た目からしてこいつは間違いなくスタイリッシュの強化兵だろう。それも、聴覚強化の。だとしたら索敵に使える。
「・・・いや、そっちに・・・貴方に従わせてもらいます。元々、あの人は女に興味がなかった関係で待遇が悪かったし、渋々でしたし」
「そう。なら、一緒に来い」
何でもない場面なら裏切りを警戒する必要があるが、今回はそうではない。明らかに自分が害をこうむりそうに・・・それも、喰われそうになったんだ。
そういう場面で誘われたやつと言うのは、乗ってきたならまず裏切ることはない。完全に警戒を解くのはまだ無理だろうが、ある程度は信用できる。
そんなことを考えながら上を見上げ、自分が何を見たのか理解できないとでもいうようなナジェンダの表情に満足しつつ、手を振ってくるチェルシーに手を振り返した。
にしても・・・帝国で殺したかったやつの
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