第四話
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だけど」
普通に人浚いじゃないか。というか、少女をナイフでめった刺しって……なんてことをするんだ……
「バリエーションとして、少女以外はめった刺し、みたいなのもあるらしい」
「それについては、凄いロリコン野郎ですね」
「男とは限んねえぜ?怪人、って言われると男のイメージが強くなるけど」
「あぁ……確かに」
いや、どちらにしても少女趣味の変態さん、という事にならないのだろうか?
「それにしても、そんな噂まで広まってるんですね……」
「むしろ、噂程度だからこそ伝わりやすく、怖くなっていくのだと見た。カミナもなんか知ってるんじゃないかい?」
「そう、ですね……」
普段の俺なら、ここで話せる物はほとんどない。花子さんとか二宮金次郎像とか人体模型とか、そう言うものばかりだし、正直話してもつまらないだろう。が、ティアのおかげで他のネタがあるわけだ。ありがとうティア、今度和菓子奢るよ。
「こう……再現される夢、みたいなのは知ってます」
「うん?再現される夢?」
「はい。そうですね……まず、夢を見るんです」
と言っても、俺はティアほど詳しいわけじゃないから、そこまで話せはしないんだけど。
「夢?」
「ええ。自分が死ぬ夢」
「……それ、思いっきり悪夢じゃんよぉ……苦手なんだよ、そう言うの……」
「確かに、悪夢って怖いですよね……怖い映画とかは見れても、あれはどうしてもだめだったりしますし」
「ホントにな……この間なんか、変な人が自分の体を切り刻みながら追いかけてくる夢を見たし」
何それ超怖い。今日俺自分が死ぬ夢を見たけど、そんなのとは比べ物にならないくらいに怖い。
「で、話を戻しますけど……って、もうここから先は分かります?」
「何となくは……つまり、あれだろ?気がつけばその夢の通りになってる、ってことだろう?」
「そう言う事です。場面も状況も、見事に夢の通りになってるんだとか。実際に隣の市の翠緑学園には被害者もいるみたいですし」
「マジ?あそこ、私の友達も通ってるんだけど……」
亜沙先輩もお嬢様なので、そう言う友達もいるのだろう。
「とりあえず、意図的に夢とは違う行動をとればなんとかなるみたいです」
「また、自分が死ぬ夢を見たら?」
「実際、そうなったみたいですよ。でも……」
「でも?」
「途中で妹に起こされたとかで、それ以降は見ていないし再現されてもいないんだとか」
そう言うと、先輩は一気に気の抜けた表情になった。
まあ、ね。そんな方法を聞かされたらそんな表情にもなるよね。
「え、そんなんでいいのか?」
「誰しも、不測の事態には対応できない、という事のようです」
「へぇ〜・・・それはまた。都市伝説も妙に人間っぽいじゃないか」
「本
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