第四話
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は、いっしょに帰りませんか?先輩」
「いつも通りそのつもりだったんだろ?いいよ、ただ途中で買い物をして帰るから荷物持ちくらいはしてくれるかな?」
「もちろんですよ。荷物くらい、いくらでも持ちますって」
「いい心がけだねぇ」
「ジェントルカミナですから」
「ジェントルナギ、ではないのかい?」
「あ……」
「はっはっは!」
まあ、楽しそうに笑っている先輩の顔が見れたのでよしとしよう。
「それに、誰かに送ってもらえるならちょっとは気が楽になるし」
「気が楽に、ですか?」
さっきまでとは全然違う声音だったので、思わず聞き返してしまう。
表情も、どこか暗いように見える。
「ん、えっと……最近、ちょっと怖い系の都市伝説を良く聞くから。つまり、その噂の元になるような人がいる、ってことだろう?」
「ああ……」
今朝ティアから聞いたような話は違う気がするけど、他の都市伝説は確かに不審者が元になっていることがあるのかもしれない。もしそうなら、つまり噂が広がっている辺りではその不審者がいるかもしれない、という事だ。
「これでも私、怖がりだからな。そしてこの見た目とあっては、誘拐されかねん」
「なるほど……なら、誰か男友達に頼めばよかったんじゃ?」
「そこはほれ、確かに男友達はいるけど家まで連れて行くのはねぇ……失礼な話、ちょっと抵抗みたいなもんがあるわけで」
「なるほどなるほど……」
確かに、送ってもらう以上はそうなるだろう。そして、そこに抵抗があるのならそうなるのも仕方ない。
……って、あれ?
「じゃあ、何で俺はいいんですか?荷物持ちをした人か、そのままお茶を御馳走になったりしてますけど」
「そこはほれ、君の事は信頼できるとか、何かいい解釈をしたらいいんじゃないかい?」
「ふむ……」
都合のいい解釈をするのは、なんだかなぁ……
「冗談だよ。カミナは、何でか信頼できる。ここまで本気で気楽に話せる男友達ってのもそうそういないし、距離も感じないし?」
「もしそうなら、距離感の無い自分をほめたいですね」
「おう、いいことだ!」
姉さんよ、どうにも姉さんの言っていた『女子とは距離を開けず、かと言って距離を詰めすぎないこと!あ、でもどちらかというと詰めてるくらいで!』という教えは姉さんの個人見解ではなかったようです。どうもありがとう。
「それで、先輩はどんな都市伝説を聞いたんですか?」
「えっと……赤マント、とか?」
「それって、赤いマントか青いマントか、っていう?」
「それは赤マントの派生形、『赤マント、青マント』らしいぜ。私が聞いたのはその原型的なやつで、赤いマントを付けた怪人が少女をさらう、ってものらしい。さらった後にナイフでめった刺し!ってのもあるみたい
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