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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第67話 クレインの考え
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身体が重くあまり動かせなかったヴィータは首だけを動かし声の主を確認する。

「はやて………?」
「違いますよヴィータ」
「えっ……あれ?星?それじゃあ………」
「意識が戻ったと言うことは取り敢えず最悪の事態はなさそうだな」
「夜美?でも私は確か………」

そう思い出しながら現在の状態を確認する。

「………!!!」

ヴィータは顔を真っ赤にして降りようと身体を動かすが、痛みがヴィータを襲い、言葉に出せないまま悶絶した。

ヴィータは子供の様に夜美におんぶしてもらっていたのだ。

「大人しくしていろ。自分自身で思っている以上に重傷なのだぞ」
「そうだよ!!ヴィータあの数1人で戦ったの?」
「うん………」
「桐谷はどうしたのですか?」
「桐谷は途中転移させられて………だから私1人でも何とかしないといけないのに………それなのにそれなのに………」

そう言いながら悔しさからか涙が溢れてくる。

「私、皆に会わせる顔が無いよ………」
「何を言っているんですか、ヴィータは頑張ってましたよ」
「頑張っただけじゃ駄目だろ………もう時間も無いし、これじゃあ世界が……」

弱音を溢すヴィータ。事実もう捜索する殆ど時間も残されておらず、絶望的な状況に間違いなかった。
しかし………

「大丈夫だ」
「えっ……?」

そんなヴィータの言葉を聞いて夜美がハッキリと答えた。

「レイが何とかしてくれる」
「零治?それじゃあ……!!」
「うん、僕達は成功したよ」

その言葉を聞いて、ヴィータにも笑みが見えた。

「で、でも零治は何処に………?」
「桐谷と同じで転移で消えちゃった………だけどレイならきっと!!」
「………と優理は言いますけど、レイの身体は既にボロボロだろうし、私達も早く助けにと移動していたのですが………」
「ここで行き止まりとなるともしかしたら別の場所に隔離された場所と言う事になる………」

実を言えば星達も追い詰められていた。零治がこの先にきっといると信じて進んで来た4人。しかし結果として空振り。時間も残されておらず再度探し直す余裕もない。

「じゃあ………」
「と言っても諦めませんけどね」
「えっ………?」

ヴィータが重々しく話そうとした瞬間、星が力強くそう答えた。

「そうだね、せっかく助けたのにまたさよならなんて絶対にしない」
「で、でももう時間が………」
「例え助からないとしても我等は最後までレイと一緒にいるつもりだ」
「夜美、お前………」

夜美の顔を伺い、それが冗談ではない事がヴィータにも分かった。

「私もそうだよ……レイが居ない世界なんて………」
「優理はヴィータと一緒にここを出て下さい」
「!?何で!!」
「あなたの気持ちは分
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