第十三話 立花中尉!野球は九人でするものだ!その五
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「だから自衛官の人達は馬鹿にするなよ」
「有り難い人達なのよ」
「お巡りさんや消防隊員の人達と同じで」
「国民を守ってくれるし食べさせてもくれる」
「とてもいい人達なのよ」
「そっちに就職するのもいいな」
基地の内部及び周辺での商売に携わるのもいいとだ、尚智は考えた。
「それもな」
「って御前自衛官になるんだよ」
「さっきそう言ってたじゃない」
「そこで何でそう言うんだよ」
「ちょっと気が移り過ぎじゃない?」
「話を聞いて思ったんだよ」
それでこう言ったというのだ。
「まあ基本はだよ」
「自衛官か」
「そっちになりたいのね」
「ああ、そうだよ」
その通りだというのだ。
「まあそれでも。自衛官以外にもな」
「自衛隊の人達に食わせてもらうことも」
「いいっていうのね」
「食えることが第一だよ」
実に現実的な言葉だった。
「人間な」
「まあそれはそうだな」
「人間はね」
「そうだろ、まあとにかく自衛隊は馬鹿に出来ないし日本にとって必要」
結論を言った尚智だった。
「そういうことだな」
「そうだよ、何処ぞの泡沫にまで落ちぶれた左翼政党やプロ市民は誰の役にも立たないけれどな」
「むしろ害にしかならないけれど」
とある市民団体は震災で物資をピンハネしてそれを自分達が被災者に配って手柄にしていたという、これが事実ならば許せないことだ。
「自衛隊の人達は違う」
「このことはな」
「ちゃんと認識しておいてな」
「政治を考えていかないと」
こうしたことを話してだ、そしてだった。
尚智はこの日もジャスティスカイザーであることを隠したうえで日常生活を楽しんだ。しかし彼はジャスティスカイザーでもあるからだ。
それでだ、尚武と二人で悪田部に呼ばれてだ、こう言った。
「自衛隊って人を食わせもしてくれるんですね」
「それがどうかしたのか」
悪田部は尚智に何を今更という口調で返した。
「その給料でものを買えばな」
「それで、ですよね」
「その人を食べさせていることになる」
「そういうことですね」
「世の中はそうしたものだ」
金を稼いでその金でものを買えばというのだ。
「人は常に誰かを助けていることになるのだ」
「食わせてるんですね」
「無論その逆もある」
「害を与えていることもですか」
「有り得る」
そうだというのだ。
「それが世の中だ」
「人は他人にとって益になり害になる」
尚武も腕を組んで言うのだった。
「つまり善であり悪でもあるんですね」
「その通りだ」
「よく人間こそが地球にとって最悪の害毒だっていいますけれど」
「そうでもないのだ」
その実は、というのだ。
「何処かの元首相もそんなことを言っていたがな」
「あの鳥みたいな名前の
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