マブラヴ
0894話
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ラヴ世界では基礎的な技術が違いすぎる。
……その状態で戦術機なんて存在を作り上げているのを思えば、意外と何とかしそうではあるんだが。
それも将来的にではあって、今すぐにどうこうというのは不可能に近い。
『ただ、アクセルも知っての通り部分的な解析に関しては大分進んでいるらしいわよ。それに、解析した技術を飛鳥計画の機体に流用しているのも知ってるでしょ?』
「その辺はな。……具体的に聞こう。もし現状でアメリカにストライクダガーを渡したとしたら、技術的にはどうなる? 日本にストライクダガーを譲渡してから半年近く経っている筈だが、このアドバンテージはアメリカが覆せると思うか?」
『……難しいわね。純粋に技術力だけで考えれば、確かに日本はアメリカに対抗出来るだけのものを持っているわ。……かなりギリギリの線でだけど。けど、最大の問題はその技術力を十分に発揮出来ないって事なのよ』
その一言でレモンが何を言いたいのかを理解する。
「城内省、か」
『そ。夕呼経由の情報だけど、かなり出しゃばって無茶言ってるみたいよ? その結果、帝国軍、斯衛軍、オルタネイティブ4といった勢力が困っているみたい』
「……なるほど」
だが、逆に考えれば今が好機でもある訳だ。
ここでアメリカに対してストライクダガーを渡したとなれば、身内で争っていてはアメリカにストライクダガーでも追い越されるという危機感を持つに至るだろう。
その辺を考慮すると……
「アメリカに譲渡するにしても、ストライクダガー本体だけにしてビームライフル、ビームサーベル、シールドの類は抜かした方がいいか?」
『そう、ね。アメリカの国力があれば、恐らく解析に関しては日本よりも早く終わるかもしれない。けど、勢力が日本以上に混沌としている点を考えると……実際には日本よりも手こずることになるかもしれないから、その辺を考えるとある意味丁度いいかもしれないわね。でも……』
「でも?」
『アクセルの案もいいけど、それだと結局お互いに同じ機体を解析する事になるから、結局行き着く先は同じでしょ?』
「まぁ、方向性に多少の違いは出るかもしれないけど、恐らくはそうだろうな」
レモンの言葉に頷くと、そこにその通りだとばかりに頷かれる。
『なら、どうせならお互いに違う機体を研究させればいいじゃない。私のお勧めとしてはザフトのジンね。ストライクダガーよりも性能や生産性が1段階下だけに、日本とアメリカの力関係を思えば丁度いいんじゃないかしら』
お互いに違う機体の研究を切磋琢磨する事になり、結果的にこの世界の技術は上がる……か。
基礎技術では日本よりもアメリカの方が上である以上、ストライクダガーとジンで丁度いいハンデになるだろうし。
「分かった、その辺で調整しても問題無い
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