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(仮称)問題児たちと一緒に転生者が二人ほど箱庭に来るそうですよ?
読み切り的な話
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を派遣すれば……」
『結局、封印が解かれた時に天軍や上層の修羅神仏が征伐に向かうなら俺達はこんな事なんかしないって訳だ!!』


 と、白夜叉の言い分を途中で切り、吐き捨てるように言い放つフレメダ。その表情は嫌悪感に染まっており、飛鳥は仮面で表情は伺えないが、不機嫌な雰囲気を醸し出していた。


「ま、まさか……仏門も、なのか? 仏門までもが、下層を見捨てたというのか? そうなのか、飛鳥ッ!!!」
『……ああ。……帝釈天や日本神群、その他各神群のトップと一部上位の神達。……それら以外はほぼ全てが箱庭新設派だそうだ』
「ふ――ふざけるなァッ!!!」


 途端、白夜叉の姿が幼い少女の姿から妖艶な美しい女性に変わる。そして白夜叉の激怒の一括は路地に亀裂を生み、家々の窓や壁に数多の傷を残しながら一帯を駆け抜ける。その際に発生した激風に煽られ、蹌踉めくノーネームの面々とペスト一派。サラマンドラのメンバーは吹き飛ばされた者も少なからず居た。

 鬼気迫る神気を放ち、銀の髪から陽炎を立ち上らせて逆立てる。眼光は金から落日を彷彿させる赤に染まっていく。
 そこに、温厚だった彼女の面影は無い。


「……仏門に降ったのは、仏門の正義を信じたからだ。そしてそれに従い、私は箱庭の安寧を守ってきた。――――決して、決して全てを守れたわけではない。然しだからと言って、上層の神仏の都合で下層を見捨てる義理は無いッ!!!
 ああ、そうだの。いっそ立場も何もかも投げ捨てて暴れるのも一興。今の話を聞き、馬鹿馬鹿しくて腹に据えかねた。
 応よ、百万でも億千万でも相手をしてやろうではないか。今こそ白夜は極夜の帳と成りて星の光諸共世の全てを呑み込んでやるわ……!!!」


 美麗だった銀の髪が、夜の帳を彷彿させる昏き闇を放つ。

 極夜――白夜の対極に位置する太陽運行を指し、夏至の頃の南極圏や冬至の頃の北極圏に見られる太陽が昇らない′サ象を意味する。
 白夜の星霊であり夜叉の神霊であり太陽主権を14も保持している。太陽運行を司り、夜の帳をも支配する事も出来る。太陽神でありながら夜を支配できる事から、太陽神殺しに特化している。
 黎明期に天動説≠ニして全ての宇宙観に君臨していた頃には届かない。が、その神威は未だ計り知れない。
 神々としての神威と魔王としての王威。その二つを生まれながらに手にして発生した星霊最強個体・箱庭次席第一〇番。それが彼女、白き夜の魔王(白夜王)≠アと白夜叉である。


「疾く退け、黄泉軍、座。おんしらを相手している場合では無くなった」
『……少し落ち着け、白夜叉』
「これが落ち着いていられるか! 邪魔をすると言うのなら例えおんしらが相手でも――」
『……落ち着けと言っている。……少し頭を冷やせ、白夜
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