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(仮称)問題児たちと一緒に転生者が二人ほど箱庭に来るそうですよ?
読み切り的な話
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アスロールに押された印を見て、異世界から来た問題児たち以外の全ての者が驚愕し――恐怖した。
「ま、魔王≠セ……原初の魔王達≠ェ攻めてきたぞォォォォォォ!!」
忽ちの内にパニックになる民衆。
それは先ほどのペスト達、グリムグリモワール・ハーメルン出現の際の比ではなかった。
封印が解けた白夜叉は、信じられないように突如現れた旗印を凝視しながら呟いた。
「バカな。あやつらが箱庭全土に向けて攻撃宣言? なぜだ……!?」
「冗談でしょ……」
先ほどまで飛鳥に止めを刺そうとしていたラッテンも信じられないように呟いた。
「白夜叉、これは一体どういうことなの!?」
飛鳥は怒鳴る様に、白夜叉に問いかけた。
白夜叉は呆然としていたが、その怒鳴り声とも呼べる声を聞いて、ハッとした。
そして飛鳥の問いかけを無視して、慌てて行動を開始した。
「おいおいおいおいおいおいおい、こいつは何の冗談だ!? よりにもよって原初達≠ェ箱庭全土を攻めるなんてよぉ!?」
十六夜と戦闘をしていたヴェーザーは表情を険しくし、冷や汗を流しながらそう叫んだ。
慌てた様子のヴェーザーを見て、十六夜は構えをとったまま、訝しげに思い口を開く。
「お前んとこのボスとは違う魔王なのか?」
「巫山戯んな! うちのボスはまだルーキー中のルーキーだぞ!? こんな黎明期の化物共なんかと比べるんじゃねえ!! 文字通り桁が違うわ!!」
ヴェーザーは八つ当たり気味にそう十六夜に怒鳴り散らした。
少しばかり焦っているヴェーザーを見て、益々疑問に思う十六夜。
「ッ! なに!?」
「おぅ!?」
突如、ヴェーザーと十六夜の二人は先ほどまでとは違う場所に移動させられた。
その場には険しい表情をした白夜叉、それにノーネームとサラマンドラの面々、ペストとラッテンもいた。
「無事であったか。そこの笛を持った悪魔も協力せい」
白夜叉は十六夜が無事であったことに安堵し、ヴェーザーにそう命令する。
不貞腐れながら白夜叉を睨むペストを見て、ヴェーザーは武器を降ろした。
「おい、白夜叉。こいつはどういう事だ?」
十六夜は不完全燃焼な所為か、若干怒気を含ませながら白夜叉に話しかける。
十六夜だけではなく、耀と飛鳥の二人とも怪訝な表情をしながら視線で説明を促す。
十六夜達異世界組から見たら、辺りの光景は異様を通り越して異常である。
マンドラを除くサラマンドラの者達が子供の様に怯えているのだ。サラマンドラだけではなく、その場にいる殆どの者達が怯えている。
黒ウサギやサンドラすら顔を青白くして、恐怖で震えている。
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