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鎧虫戦記-バグレイダース-
第012話 執念のゼロ
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声も出さずに悩んでいた。


 シュウウゥウゥゥゥゥゥウッゥゥゥゥゥ‥‥‥‥


「ゆ、床から煙が‥‥‥‥‥‥まさかッ!?」
「いくらなんでも早すぎるわッ!!」


 シュウウゥゥゥウゥゥゥゥゥジュワワワワワヮヮヮヮヮッ!!


床が少しずつ赤くなっていき、熱を帯び始めていた。
ブクブクと弾けるような音が聞こえてきたので
急いでその場をジャンプして退避した。


 ドパアアアァァァァァアアァァァァァァァァァアアアンッ!!


膨らんだ泡はついに膨張に耐えられず炸裂した。
弾け飛んできた溶けた壁を全員は各々のやり方でガードした。

「アイツがもう起きたのかよ!」

超重堅鋼(ヘビメタ)″を使ってハトを守りながら叫んだ。
ハトもさすがにこの音で起きたようだった。

「どうしたの!?セキレイお兄ちゃん!!」

彼女は慌てて周りを見渡しながら訊いてきた。
しかし、セキレイもそれ以外の誰一人として答えられなかった。

「あ、アイツ‥‥なのか‥‥‥‥‥?」

未だに床を溶かした者は姿を現してこなかった。
しかし、だからと言って油断はできなかった。
全員は熱で溶かされて開いた大穴を睨み続けた。

『いつだ?いつ来るんだ‥‥‥‥‥?』

全員は心の中で同じことを叫んだ。
彼はまだ現れなかった。だが、緊張はその場に走り続けた。

 
 シャコンッ


比較的軽い音がセキレイの後ろから聞こえたので
彼は急いでその方向に首を曲げた。そこには‥‥‥‥‥


「これで終わりだ」


ゼロがいた。彼が剣を片手に後ろに現れた。
床には三角形の穴が空いていた。
音もなく焼き切ったのだろうか?


彼は最初、地下3階の天井(地下2階の床)に熱膨張を使って大穴を開けた。
それで、全員の気をその穴に集中させたのだ。
その間に彼は天井(ゼロ目線)に剣先を突き刺し
先だけで少しずつ溶かしていき、最終的に貫いた後は
剣の熱を最大まで引き出して三角形型に切断。
最後にそこを抜けて、ここに現れたのである。

「〔灼熱巨剣(フレイムソード)〕」

後ろに振りかぶった剣は巨大な灼炎と化した。
このまま振り抜かれたらハトもろとも焼き切られ即死だろう。
刹那の動きの中、振り向いて反撃することさえできない。
″超技術″ではハトを守れない。全員との距離は離れている。
確実な死だけが少しずつ二人の背中に近づいていた。

『″超重堅鋼(ヘビメタ)″!!』

全身を振り返らせながらセキレイは″超技術″を使った。
反撃できないなら、受けばいいのだ。
そうすれば、ハトは死なずに済むだろう。しかし彼は―――――――――

『それでもッ!守りたいものぐらい
 
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