三十話:何よりも大切な―――
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か、部長の言っていたことのどれも分からねえ。
何を信じていいのかも分からないし、何が正しいのかも分からない。
でも……ルドガーなら、今まで見てきたお前なら信じられる。だから俺はお前を信じる!」
「そうね……イッセーの言う通りだわ。私もあなたを信じるわ」
「僕も君を信じるよ、ルドガー君」
「私も恩人である君を信じよう、ルドガー・ウィル・クルスニク」
イッセーの言葉に続いて他のみんなも迷いが吹っ切れたように俺を信じてくれると言ってくれる。そんな様子に俺は嬉しくて思わず笑みを浮かべてしまう。信じて貰えるって言うのは本当に嬉しいな、俺もあの時アルヴィンに信じるって言ってよかったな。少し皮肉気味に返されたけどあれはただの照れ隠しだったんだな。ありがとうな……みんな。
それと、リドウが言っていたことって何なんだ? あいつまた、碌でもないことを言ったのか……俺の過去でもばらしたのか? それだと否定はできないから辛いな。
まあ、何にせよ……今はあいつを倒さないとな。そう決めてコカビエルをきつく睨みつける。
「ようやく、待ち望んだ戦いが始められるのだな。それとだ、リドウが組んだこの町を破壊する術式は俺を倒さんと止まらんぞ」
「何も問題は無い。俺達はお前を倒すんだからな」
「その威勢、どこまで続くかな?」
「お前を倒すまでさ!」
まずは俺とゼノヴィアとイリナが駆け出していく。今回は追い込まれない限り、骸殻は使わないつもりだ。さっきのリドウとの戦闘で結構使ってしまったからな。これ以上は出来れば使いたくない。そう考えながら双剣を創り出し手に持つ。イリナはガイアスが好みそうな刀を手に持ち、ゼノヴィアは何やら強力な力を感じさせる巨大な大剣を持つ。ゼノヴィアのあれはこの前に見たエクスカリバーとは違うな。奥の手みたいなものだろうか?
「剣で来るなら俺も剣で相手をするとしよう」
そう言って両手に光の剣を創りだすコカビエル。そんなコカビエルにまず、イリナが斬りかかる。コカビエルはそれを右腕の剣で防ぎ、左腕の剣でイリナを斬りつけようとするがそこに俺が割って入り受け止める。そして攻撃手段がなくなったコカビエルの顔面目掛けてゼノヴィアが飛び上がりざまに両手で大剣を振り下ろす。
「切り裂け! デュランダルッ!」
「そう簡単には当たらん」
コカビエルはすぐさま鍔迫り合いを続けていた剣から力を抜いて後ろに下がり、ゼノヴィアの攻撃を回避する。そのためゼノヴィアの剣は大きく空振りすることになってしまったがコカビエルが立っていた地面が大きく抉られていることから見てデュランダルの力の大きさを思い知らされる。まあ、若干ゼノヴィアが振り回されているようにも見えるけどな。多分、相当なじ
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