六話
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◇マヤ
「「「「…………」」」」
≪アッシュ≫各機が出撃し、作戦という名の広報活動を開始して早数分。≪アッシュ≫のウォームアップをしていた≪ブラック6≫のピット艦の中に、四人が立ち尽くしていた。
「みんなで上層部に文句言おうか……」
「賛成だ」
「賛成だな」
「………」
上層部に文句………そんなことできるのかな?
「乗ります……」
《ブラック6》に歩いて行こうとしたとき、突如、ピット艦とゴディニオン内に緊急を知らせるアラートが鳴り響く。
「ん?」
「緊急アラート?」
突然のアラートに、訝しげな表情を浮かべる二人。
{各員に告ぐ!作戦宙域内に「ウルガル」の機体が出現!≪アッシュ≫各機に武装を射出!≪ブルー1≫には≪アサルトイェーガー≫の射出を!現在出撃していない≪アッシュ≫には武装の装備とウォームアップを急がせて!}
艦内に、スズカゼの慌てたような声が響く。
「出撃。しなくて良かったな?」
「はい……」
静かに返事をし、私は《ブラック6》に搭乗した。
◇
「≪ブラック6≫!準備完了!」
緊急アラートが鳴り、≪アッシュ≫各機に緊急武装命令が下されて二分。既にウォームアップが完了し、≪ブラック6≫はカタパルトに出ていた。
ビットからの出撃許可が下りるまで、パイロットである私は、ヘッド部分のメインカメラとは別にセットされている超望遠カメラを使い、イズル達を翻弄しているという「ウルガル」の機体を確認している。
(なに……あの機体)
私が先ず抱いたのは、純粋な疑問だった。
片方は、まるで鳥のような羽を持ち、宇宙を自在に飛び回る白いスマートなシルエットをした機体。そしてもう片方は、黒いカラーリングの施された、≪アッシュ≫に近いシルエットをした機体だった。
黒い機体は、背部にウィングが付いており、両腕の装甲の袖部分には小さな銃口が見えている。明らかに今までの「ウルガル」の機体とは違う姿をしていた。
{マヤ!出撃許可が下りたよ!≪ブルー1≫の≪アサルトイェーガー≫と速度を合わせるために最大出力でブラスト・オフさせるから、かかるGに注意しろ!}
「了解………」
突然のアスランさんからの通信に、私は返事をする。
操縦レバーを握り、深呼吸をする。
前回の大混戦にはならないが、未知の機体。それも二機との戦闘なのだ。こうリラックスしないと、いざという時に動けない。ということを、私は心のどこかで察したのだ。
{発射シークエンス完了!権限をマヤ・ヤマトに譲渡!}
「了解。《ブラック6》、ブラスト・オフ!」
≪ブラック6≫がカタパルトから弾かれるように宙に蹴り出される
宙に躍り出た勢いのまま、≪
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