マブラヴ
0893話
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だろう。
俺が篁家の屋敷に泊まったなんて事が知られたら、色々と面倒事に巻き込むのは明らかだったし。
恭子としては一瞬残念そうな表情を浮かべていたが。
「一応こっちもゆっくりしてばかりもいられないんでな。次の作戦に関しても……ああ、いや。何でもない」
言葉を途中で濁す。
今回の件にも影響している事だが、次の作戦に関してはまだ公になっていない。
別に軍事機密という程に機密度が高い訳じゃないが、一応公表されるまでは知らせない方がいいだろう。
もっとも、それに関してはあくまでもBETAが相手の戦いだからこその話なんだが。もしこれが他国を相手にしての戦争ともなれば、次にどこを攻めるのかというのは重要な機密情報になるだろう。
「そうですか、では無理を言えませんね。恭子様もお気を付けて」
「恭子様、アクセル様、今日は我が家にお出で頂きありがとうございます。お二人から聞けたお話は、得がたい経験として血肉としていきたいと思います」
食事の時にも感じたが、娘の方は妙に固い。
それは恭子も同様なのだろう。小さく笑みを浮かべて篁唯依の額を軽く突く。
「唯依、もう少し気を抜きなさい。過度の自省癖とその固いところは、貴方の長所でもあるけど欠点でもあるんだから」
「恭子様……」
薄らと頬を赤くしたその様子は、憧れの先輩と会話を出来た後輩といったイメージか。
ともあれ、その辺の会話が終了してやがて篁家の前に車が到着する。
夜ともなれば出迎えは必須なのだろう。
一応俺がいるから危険は無いんだが……もしかして俺が危険だと思われているとか?
まぁ、日頃の行いを考えればそれは否定出来ないか。
そんな風に考えていると、恭子が車へと乗り込んで窓を開けてくる。
「アクセルさん、本当にいいんですか?」
「ああ、問題無い。大体俺の家はオーストラリアの基地から移動出来るようになっているんだ。さすがにそこまで送ってくれとは言えないだろ」
実際にはニーズヘッグのシステムXNを使えばあっさりとホワイトスターにも転移出来るんだがな。
「そうですか。では、私もこの辺で失礼しますね。栴納様、今日は美味しいお料理をありがとうございました。唯依、訓練校では色々と厳しい事もあるでしょうが、頑張りなさい」
その言葉を最後に、車は走り去る。
それを見送った俺もまた、篁家の2人に軽く挨拶をしてから京都の夜の中へと消えていく。
そのまま10分程。武家屋敷の集まっている地域から影のゲートを使って転移、特に特徴も無い公園でベンチに座って時間を潰す。
……そろそろ、だな。
「やぁやぁ、お待たせしましたかな?」
「また、随分とタイミングがいいな」
こちらがそろそろだと思った時に姿を現したその男は、
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