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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-12 妖精の世界へ
Story12-2 始まりの一歩
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いるらしいんだ」
「えっ……ママが!?どういうことですか……!?」
「フローラは……まだ現実に復帰してないんだ。
俺はこの世界でフローラに似た人を見たという情報を得てここにやって来た。
もちろん他人の空似かもしれないんだけど……
俺にできることはこれしかないから…………」
「そんなことが…………
ごめんなさいパパ、私に権限があればプレイヤーデータを走査してすぐに見つけられるのに…………」
「いや、大体の場所は見当が付いてるんだ。世界樹……とか言ってたな。場所、判る?」
「あ、はい。ええと、ここからは大体北北東の方向ですね。でもかなり遠いです。リアル距離置換で45kmはあります」
「そりゃ凄いな…………
そういえば、俺は何でこんなところにログインしたんだろ?」
「さぁ…………位置情報も破損したのか、あるいは近傍の経路からダイブしているプレイヤーと混信したのか……何とも言えません」
「どうせなら、世界樹の近くに落ちてくれればよかったのになー。
ん、そういや、ここでは飛べるって聞いたなぁ…………
マニュアルここだけ読まなかったんだよなぁ」
首をひねって肩越しに覗き込むと、クリアパープルの翅が伸びていた。
「お、羽根がある。どうやって飛ぶんだろ?」
「パパなら、随意飛行のコツもすぐできそうですし試してみましょう。
後ろを向いてください」
「あ、ああ」
レイが俺の肩甲骨の少し上に触れる。
「随意飛行とは言われてますけど、イメージで飛ぶのではなくて、今、触ってるところから仮想の骨と筋肉が伸びてると思って、それを動かすんです。
最初は、ある程度大きく動かして翅と連動する感覚を掴んでください」
「仮想の骨と筋肉…………」
そして、十分な推力が生まれたと感じた瞬間
「パパ、今です! 飛んでください!」
「よしっ!」
パァン
「うおあっ!?」
上出来すぎだー…………
俺は空に飛び出していた。
「パパ、上手です!」
その後、練習してある程度飛べるようになった。
「成る程、大体分かった。
とりあえず、基本的な情報が欲しいよな…………
一番近くの街ってどこかな?」
「西の方にエクセトルという街がありますね。
そこが一番近いですね。いってみましょう」
そこで、シャオンは初期アイテムの片手剣を取り出して数回振った。
「うわあ、なんかちっちゃい剣だな。切れ味悪そうだし…………まぁ、いっか。
レイ、先導頼む」
「了解です」
俺たちは移動を開始した。
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