暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-12 妖精の世界へ
Story12-2 始まりの一歩
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カーディナル・システムのバージョンが少し古いですね。おまけに、その上に乗っているゲームコンポーネントは全く別個のものです」
「なるほど…………
でも、何で俺の個人データがここにあったんだろう……
俺の父さんの会社でSAOデータは管理してるんだけどな」
「ちょっとパパのデータを覗かせてくださいね……
…………間違いないですね。これはSAOでパパが使用していたキャラクター・データそのものです。
セーブデータのフォーマットがほぼ同じなので、二つのゲームに共通するスキルの熟練度を上書きしたのでしょう。HPとMPは別形式なので引き継がれなかったようです。
所持アイテムは…………破損してしまっているようですね。このままではエラー検出プログラムに引っ掛かると思います。アイテムはすべて破棄した方がいいですね」
「そっか、なるほどな」
オブジェクト化できないのなら使い道がない。そう思い、アイテム欄の文字化けアイテムをすべて選択、消去した。
「このスキル熟練度はどうしたもんだろう」
「システム的には問題ありません。プレイ時間と比較すれば不自然ですが、人間のGMが直接確認しない限り大丈夫でしょう」
「そ、そうか。
こりゃビーターどころか本物のチーターだなぁ…………」
でも、桜華を助け出すのにキャラクターが強力なのは助かるな。
「そういえば、レイはこの世界でどういう扱いになってるんだ?」
「えーと…………このALOにもプレイヤーサポート用の疑似人格プログラムが用意されているようですね。
《ナビゲーション・ピクシー》という名称ですが…………
私はそこに分類されています」
言うなり、レイは一瞬難しい顔をした。直後、その体がぱっと発光し、次いで消滅してしまった。
「レイ!?」
跳ね起きようとしてから、俺はようやく膝の上にちょこんと乗っているモノに気づいた。
身長は10cmほど。クリアピンクの、花びらをかたどったミニの服から細い手足が伸びている。背中には半透明の翅が二枚。まさに妖精と言うべき姿だ。
元気な顔と黒髪は、サイズこそ違うがレイのままである。
「これがピクシーとしての姿です」
「へぇー…………」
こんなのになれるんだ…………ちょっと感動かも。
「くすぐったいですよー」
笑いながらレイは俺の指を逃れ、しゃらんという効果音と共に空中に浮き上がり、俺の肩に座る。
「あ、レイの管理者権限はどうなってるんだ?」
「出来るのは、リファレンスと広域マップデータへのアクセスぐらいです。接触したプレイヤーのステータスなら確認できますが、主データベースには入れないようです」
「そうか…………
実はな、ここに…………ママが
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