歌劇――あるいは破滅への神話
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らの道を選ぶかもね」
「どちらでも構わない」
ウラルタは足首で影をかき分けて歩きだした。
「お前は幸せだ。運命を受け入れる時間が残された。ウラルタ、お前は選ばれた――」
いずれにしろ、もうこの町にいる気がないのなら、歩くしかなかった。生前、一時は希望であったその場所が見える内に。
広場を抜け、通りに出る。まっすぐ続く道の向こうに、雪雲に刺さる尖塔をもつその建物が見えた。
歌劇場。
ウラルタは、雪道にまっすぐ足跡を刻み歩いた。
私はウラルタ。世界を壊す者。意味と希望が存在しないのなら。
影達は私を幸せな少女と呼ぶ。
選ばれた少女。
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