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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
エコナは今…
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まっててな………で、急にどないしたん?」
お父さんが一言も喋らなくなって数十分…
やっとエコナさんが私達の前に姿を現した。

「うん…これと言った用事があるわけでも無いんだけど、この近くを通りかかったからさ…様子を見ておこうかなと思って……忙しい所ゴメンね」
珍しく手探りで会話を続けるお父さん。
その間もエコナさんはタイロンさんとは目を合わせない…

「気にしてくれてありがとうな!ウチがお相手出来へんけど、町の様子を見て行ってや!特産物のないこの町を有名にする為、娯楽施設を仰山建てるつもりやねんけど、その1発目の劇場が半月前にオープンしたんや!是非楽しんで行ってや!」
大した用事が無いと聞くや、早々に立ち去ろうとするエコナさん。
町造りに口出しされることを嫌がっているのが手に取る様に分かる。

「エコナ待って!…話したい事があるんだが…」
「………忙しいんで手短に…」
大好きだった人から話しかけられているのに、心底嫌そうな顔をする…責任とは人をここまで変えるのか!?

「…爺さんから聞いたよ。町民を働かせ過ぎてるって!」
「た、確かに…町全体が忙し過ぎやけど、ちゃんと給料は払ってるで!労働に見合う金額を!」
「エコナ…金を払えば何をやっても許されるわけじゃない!人間には休息が必要なんだ…金が有ったって使う時間が無ければ意味がない!」
そうだ…機械の部品じゃないんだから、休ませることも必要よ!

「そ、そないな事は分かってる!でも、今は重要な時なんや!今を乗り越えれば必ず余裕が出来る!…その時までの辛抱や!」
出た!
経営者の言いそうな台詞…『今を乗り越えなきゃ…』その“今”って何時までの事だよ!

「…確かにエコナの言う通り、今を乗り切れば余裕が出来るのかもしれない…でも、その『今』って何時まで続くんだ?…町民達は我慢できなくなっているんだよ」
「そな事言うても仕方ないやん!町を大きくして、この町に住む人々の暮らしを豊かにしたい!その為には、今頑張らなあかんねん!文句を言う連中は、先が見えて無いねん!ウチには責任がある!」
またまた出た!
“みんなの為”的な!

「エコナは町を大きくすると言う意味を勘違いしてるぞ!今エコナが行っているのは、ただ町の規模を大きくしているだけで、町の質を考慮していない!其処に住む人々の心も一緒に成長させなければ、遠くない未来にこの町は崩壊する!」
「な………!!ウ、ウチの苦労も知らんくせに偉そうな事言うな!ウチは忙しいんや!さっさと出て行け!」
図星ズッボシで叫んじゃうエコナちゃん。

「あ!?あ〜あ………行っちゃった…」
「行っちゃったじゃないですよ!エコナさんが怒るのもムリ無いです……そりゃエコナさんに不満が集まっているのは分かります!…けど頑張っている人
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