第011話 灼炎のゼロ
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する能力なんだろうな?」
あえて話題を与えることで、一時的に彼女の不安を
消し去ることに決めたセキレイはこう訊いた。
「え、あぁ‥‥‥‥そうねぇ‥‥‥‥‥
あの人は“熱を纏った剣”を生成する能力だけど」
「えッ!?カイエンの″超技術″なのかアレって!!」
セキレイは彼の持っていた長剣を思い出していた。
「剣出すところから!?」
確かに直すたびに懐に入れてて見えなかったけど
まさか剣を生成する能力だとは、とセキレイは思った。
「武器が出せて、かつそれに能力まで付いてるとは
本当に便利な″超技術″だな」
ゼロの炎を出すか何かの能力に対応できたのは
おそらく同系統の能力を持つ彼だけだっただろう。
「ゼロはおそらく炎を生成する能力、もしくは
触れているものに熱を加える能力よ」
実際にはわからないが、ある程度の仮説を立てておけば
後にカイエンと共に現れてもある程度対策が出来るだろう。
「それだったら大量の水か、もしくは耐熱素材の何かを
用意する必要があるだろうな」
ジョンが会話に加わりながら言った。
「さっき壁を壊すのに少しだけかかってから
壁を使えばいいと思うよ?」
ハトはさっきの光景を鮮明に覚えていた。
少しずつ膨らんで破裂した壁。彼は何故あえてこうしたのか?
熱を使うなら焼き切ればいいのではないだろうか?
しかし、あえてしなかった。小手調べだったのかもしれないが
もしかしたらそう言う可能性もあり得るのだ。
「ここ付近の壁は融点の高い“特殊強化アイロン”で出来てるわ。
さらに表面をコーティングされていて‥‥‥‥‥耐熱性が高い!
そうよ、何で今まで忘れてたのかしら!!」
そう言うと、カツコは全員に立ち止まるように言った。
「セキレイちゃん!壁を縦横2mの大きさに壊せるかしら?」
壁を睨みながらセキレイはうなずいた。
「とりあえずダメ元でもやってやるぜッ!!」
ガンッ!
一発殴ってみたが、壁がやや変形しただけで
大した損傷は見られなかった。
「か、硬ェ〜〜〜ッ!!」
セキレイは手に息を吹きかけながら叫んだ。
″鎧骨格″にも損傷は見られなかったが
このままでは拳が壊れるのは確実だろう。
「それでも、やってやらぁッ!!オラアアアァァァァアァァ!!!」
ガンガンガンガンガンガンガンガンガンッ!!
セキレイは大声を上げながら殴り続けた。
少しずつではあるが、確実に壁は砕け始めていた。
「ハトちゃんはちょっとこっちに来て!」
カツコはセキレイが必死で殴っている所より
少し離れた場所にハトを呼んだ。
「うん、分かった」
ハトは急いでそ
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